学長室だより

2003年8月12日号

7月の最後の日曜日にオープンキャンパスが行なわれた。午前から午後にかけての、実質5時間の行事であった。(事務サイドでは丸一日の業務。)開校式では学長の歓迎挨拶。その後、いくつかの授業風景。相談会。学園各所の見学、などなど。授業はどの授業を、いくつ聴講してもかまわない。授業中に廊下へ出て、他の教室に入っていってもいい。この日一日だけの特例である。和やかな学園の雰囲気に感じ入るものがあったのか、お昼の時間に、すでに来年の入学希望を示唆する若者、また母親がいた。なかに、還暦を越えたご婦人がいた。お孫さんについてこられたのかと思っていたら、そうではなく、この折に大学のキャンパスにはいり、大学の授業というものを、いちど聞かせていただきたかったのです、という。たいへん満足しておられた。秋のオープンキャンパスにも、また来られる勢いであった。敬和は地元に仕えることを存立の精神にしている学園である。こういう方がたへの奉仕もできているのか、と気づかされた一日であった。最後の閉校式での学長挨拶では、高校生の顔を見ながら、来春4月、この中から一人でも多くの若者の顔が見られるように願う、と強く述べた。(新井 明)