学長室だより
敬和学園の理事長人物伝(3)
本学園は日本基督教団新潟地区のモス宣教師が新潟市内の教会の牧師たちに働きかけ、新潟朝祷会の祈りの中でビジョンが共有されて発足したので、新潟地区のかつての牧師たちが第四代、第六代理事長に就きました。
第四代理事長の高橋勝は、1936年に宮崎県の飫肥(おび)町で篤信の家庭に生まれました。地元の旧制中学を経て通信官吏訓練所を卒業し通信兵となり、1945年8月に広島の通信所で被爆しました。同志社大学神学部を卒業して伝道者生活を経て、アンドヴァー・ニュートン神学校とシカゴ大学に留学し、帰国後に軽井沢教会の牧師を経て、1961年から1977年まで新潟教会の牧師を務めました。1963年に新潟キリスト教高校設立委員会が設立されると委員長として敬和学園高校の開校に尽力しました。その後、1994年に天に召されるまで番町教会の牧師を務め、1982年から1989 年まで本学園の理事長として大学創立第一回申請に力を尽くし、大学創立募金に奥さまの持参金までも献げたことは忘れられません。著書に『イエスの名』(オリオン印刷、1987年)があります。
第六代理事長の大宮溥は、1933年に香川県の多度津町で生まれ、空海が生まれたお寺の近くで育ちました。東京神学大学博士課程、博士課程を修了(神学博士)。東京・阿佐ヶ谷教会の伝道師を経て1961年から1975年まで新潟・東中通教会の牧師を務め、その後に阿佐ヶ谷教会の牧師を長く務め、成瀬が丘教会を開拓しました。その間に、関東教区長、西東京教区長などを経て、2011年から2015年まで本学園の創立以来の理事として理事長職に就きました。その後、2016年から2018年まで東洋英和女学院の理事長も務めました。現在も引き続き日本聖書協会理事長職にあります。著書に『愛と自由の福音』(2012年)他があります。(山田 耕太)