キャンパス日誌

【学生インタビュー】サービスラーニングの活動を通じて人との関わり方の大切さを学ぶ

敬和学園でよい先生と仲間に出会い、それまでうまく動けなかった自分がよい方向に変われたと思いました。今は、情報メディア・コースで映像制作に取り組んでいます。学びの中で人との関わりの大切さと楽しさを知りました。 (国際文化学科4年 北野智也)

映像制作で学んだのは準備とコミュニケーション

映像制作で学んだのは準備とコミュニケーション

敬和学園大学に入学を決めたのはどうしてですか?

-- 両親の出身校であったことと、学内での学びを社会で実践するサービスラーニングが教育に組み入れられていることが自分に合っていると感じました。特に僕の場合は、敬和学園高校で過ごした3年間の経験が大きかったです。中学までは県立の中高一貫校に通っていたのですが、中学課程を修了した時点で、敬和学園高校に入学し直しました。

それは特別な理由があったのですか?

-- 中学までは個人的につらいことが続きました。幼稚園の時に新潟県中越地震で家が倒壊し、長い間、仮設住宅での暮らしが続き、同時に親の仕事のために、家族が離れ離れになりました。小学校の時に競技として取り組んだ水泳と、進学校だった中学校での生活で身体の調子を崩してしまいました。どちらもがんばらなくてはという気持ちと成果がかみ合わず、心身のバランスを崩してしまったのだと思います。でも敬和学園高校に入学して自由な校風の中で、部活や寮でよい仲間と出会い、自分が変わったと思えたんです。

バスケットボール部に所属。いい先輩や仲間と出会うことができました。

バスケットボール部に所属。いい先輩や仲間と出会うことができました。

 

前向きになれたということですね。

-- 敬和学園高校は一人ひとりを大切にしてくれる学校で、「やっと自分の存在をちゃんと認めてもらえる場所を見つけた」という気持ちになりました。自分にとって人生のターニングポイントだったと思います。当初、敬和に通うのは高校の3年間までのつもりだったんですけど、大学にもぜひ進学したいと思いました。

今は映像制作のゼミに参加しています。

-- 以前からITの分野に興味があって、情報メディア・コースの一戸ゼミを選びました。地域を題材にした映像作品を制作しているのですが、テーマの設定から取材先へのお願いの電話まですべて自分たちでしなければいけません。知識や技術を習得するだけでなく、人との関わり方、コミュニケーションを学ぶことが大切な授業だと感じています。

ゼミに入って初めての「新潟県の名水」の取材。ここでの経験が今に生きています。

ゼミに入って初めての「新潟県の名水」の取材。ここでの経験が今に生きています。

 

映像制作に取り組む中での苦労はありますか?

-- 初めての撮影の時、遠足気分で行ってしまったんです。そうしたら、後で映像を確認すると目についたものをダラダラ撮っているだけで、手ブレや余計な話し声が多く、使いものになる素材が全然ありませんでした。映像制作って後から編集で何とかするものだと思っていましたが、事前調査をしっかりして何を撮るかを計画することのほうが大切だと痛感しました。加えて撮影交渉の時は相手に対するマナーが大切です。そういう撮影までの準備をしっかり取り組まないとよいものはつくれないということを学べたことはとても大きかったです。

大学近くのハンバーグ屋さん、アルバイトで知り合い、かわいがってもらってます。映像制作でもお世話になりました。

大学近くのハンバーグ屋さん、アルバイトで知り合い、かわいがってもらってます。映像制作でもお世話になりました。

 

将来はどんな仕事を目指していますか?

-- 学びを通じて、人と話すことが好きなことに気づき、自分の強みはコミュニケーション能力だと思いました。アルバイト先で販売の経験を積んで、やり甲斐や手応えを感じているので、自分の力を信じて、将来は営業職にチャレンジしようと思います。

担当教員から見た北野智也さんの成長

取材の現場でも仲間との編集作業でも、まず対人関係をきちんと構築できるのが彼の一番の強みです。企画の段階では、大丈夫かな……と不安に思うこともあるのですが、いざ現場に行くとテーマにふさわしい対話を取材相手から引き出すことができるし、興味を持ってきちんと人の話を聞けます。編集に苦しんでも、仲間と協調して仕事ができるから、最終的にちゃんといいものを仕上げることができています。あとは事前準備をきちんとしたり、難しい歴史ものなどでも自分で勉強して、一人で形にできるようになれば、さらに一段階上の、もっと本格的な作品をつくれると思います。(国際文化学科教授 一戸信哉) 

北野さんと一戸教授

北野さんと一戸教授