キャンパス日誌
【学生インタビュー】お互いの違いを受け入れる環境があります
オープンキャンパスに参加して感じたのは、大学全体が、お互いの違いを受け入れる共生の考え方を持っているということです。自分自身が引っ込み思案なのですが、同じように悩んでいる人たちに寄り添ってあげられるように成長したいです。 (共生社会学科3年 廣田義人)
敬和学園大学を選んだ理由は?
-- 実は、敬和学園大学に入学する以前に東京の薬学系の大学に通っていて、肌に合わなくて退学した経緯があります。あらためて自分が何をしたいのか、職業にこだわらず、人間としてどうなりたいかを見つめ直して大学選びをすることにしました。
どんなことに興味があったんですか?
-- 私自身、人前に出るのが得意なタイプではなく、大人しくて引っ込み思案でした。同じようにコミュニケーションが苦手な人たちに寄り添いたいという気持ちが自分の中にあることに気づきました。悩んでいる人に寄り添いたいと考えるようになり、福祉分野に興味を持ちました。
オープンキャンパスに参加されたそうですね。
-- はい。印象的だったのは、ランチを一人で食べていた時に、山田学長が目の前に座って話しかけてくださったことです。「オープンキャンパスはどうですか?」と、とても自然に話しかけてくださいました。踏み込みすぎず、福祉でいう傾聴の姿勢で、こちらが話しやすいような聞き方で聞いてくれて。学生一人ひとりを見てくれる雰囲気が感じられました。共生社会学科に限らず、大学全体がお互いの違いを受け入れる共生の考え方をベースにしていることを感じました。
廣田さんが深く関心を持っている「社会起業」について教えてください。
-- 地域貢献活動というと無償で行うイメージもありますが、人を助ける活動というものはお金がかかることですし、単発の活動だけでは地域に影響を与えることができません。今後の社会には、無償の慈善事業だけではなく、長期間にわたって地域を持続的に支える活動をしていかなくてはならない、それを実現するのが社会起業のあり方です。この考えに強く共感して、趙先生の実践的なゼミを選びました。
教室の外でも学ぶ機会が多いと聞きましたが。
-- はい。アクティブラーニングといって教室の外での実践活動なのですが、「よりそいカフェしゃんしゃん」という、認知症の方やご家族などを対象としたコミュニケーションの場としてのカフェ活動に参加しました。メニューの考案、レクリエーションの企画運営を学生主体で行いました。普段よりもゆっくり大きな声で話したり、身振り手振りを交えたりして、座学とは違う学びが多くありました。
「粟島プロジェクト」では新潟県の離島、粟島の活性化のため、地域住民の話し合いに参加したり、馬の牧場の手伝いをしました。馬の糞をトラックに積み込んで、各農家に肥料として届けるのですが、代わりに育てている大根をもらったりしました。地域の中で価値が循環している現場を生で見てきました。
将来はどういう道に進みたいですか?
-- 課題を抱えた人たちというのは、人に話せず抱え込んでしまう、周りに頼れないという傾向があります。そうした人たちに寄り添ってあげられるように私自身成長したいと思っています。どんな人も一人の人間であって、その人だけが抱える悩み、他人が理解できない悩みを抱えていることがあるわけで。そういう人にも寄り添っていきたいと思っています。
担当教員から見た廣田義人さんの成長
私のゼミは、地域での実践、アクティブラーニングが活動の中心です。廣田さんは特に新発田駅前商店街での認知症カフェの活動に積極的に参加してくれました。普通は3年生がゼミの中心になるのですが、彼は2年生の時からゼミの中心メンバーとして活動してくれています。おそらく意識的に、誰かの役に立てることはないか、探しながら動いてくれているのだろうと思います。学びに対する積極性や目的を感じますね。すでにメンバーをまとめるリーダーの動きはできているので、次のステップとして、このゼミ活動のクオリティアップに力を注いでくれることを期待しています。(共生社会学科教授 趙晤衍)