チャペルのひびき
木を育てるように
金山愛子先生が「木を育てるように人を育てる。」とのタイトルのもと、創立25周年を迎えた敬和学園大学のよき伝統に触れつつ、本学リベラルアーツ教育の歩むべき道を改めて教えていただきました。一つの心理学の理論をご紹介くださりながら、人が成長してゆくうえで「関心を寄せる」ということのもつ大きな意味について、その反対に「無関心」ということのもつ深刻な危険性についてもお示しくださいました。「無関心が人をむしばみ、平和をつぶす」との言葉の重みをしかと受け止めたく思います。アッセンブリ・アワーでは、イラストレーターの木原四郎先生が、心が懐かしさで満たされるような素敵な作品をご紹介くださりながら、ご自身の歩んでこられた歩みについて、ご自身の作品のユニークな性格について、ユーモアいっぱいにお話しくださいました。「芸術作品とは、それに触れる人が、生きるって素晴らしいなと感じさせる力を持つもの」とのおしまいのほうで語られた言葉が心に響き続けています。学生諸君に、感受性の豊かな若き時にこそ、多くのよき芸術作品に出会ってほしいと願います。(下田尾 治郎)
Ⅰ.チャペル・アワー
説教「木を育てるように人を育てる。」 教授 金山 愛子 先生
Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話「イラスト旅で出会った楽しき人々」 画家・イラストレーター 木原 四郎 先生
〈参加学生の感想〉
感想1)木の成長は人の成長より早く、また寿命も長いけれど、育ち方は同じようなことなのかなと感じました。今までは木について詳しく考えたことがなかったです。でも、しっかりと向き合ってみると木も一つの命で、大きくなるまでは時間がかかるし、途中で命が絶えてしまうこともある。自然の恵みによって今を生きられていることは同じだと感じました。また、人は生きていく上で関心を持たれていたいと金山先生はおっしゃっていました。確かにそうだなと思いました。
感想2)チャペル・アワーでは「giving tree おおきな木」の話をきいた。木は成長し、男の子たちの遊び場になったり、人々が集まる木かげを作ったりしていた。また切りたおされてからも切りかぶとなり男の子の座る場所となっていた。3匹のマウスの実験では何もしなかったマウスが早く死んでしまった。このことからも物事に無関心であることは危険だと思った。社会の問題も自分の問題として考えていきたい。
感想3)今回はイラストレーターの木原四郎先生のお話をききました。お話の冒頭で話されたことが大変心に響きました。目の前にあることを一生けんめいやっていると、周りが伴って回ってくる、聞けてくるということです。人は大きな目標をもって、それに向かって計画を立て一歩づつ進もうとします。ところがなかなかうまくいかず、遠い先のことを考えるとあきらめてしまいます。だとしたら自分の好きなこと、やりたいことを、今、目の前でやることに集中した方がやることがはっきりしていいと思いました。一生けんめいやっているとそれを知った人たちやできごとが何故か表われてくるような気がします。私も大学生活を含めてそうやってみたいと思います。先生のイラストのふきだしは見る人に想像をもたせてとてもよいアイディアだと思いました。
感想4)木原さんがおっしゃっていた「自分が好きで描いていれば必ず絵は上手くなる!」という言葉にとても勇気づけられました。私も絵を描くことが好きでよく描いていますが全然上達しなくて嫌になるときがよくあります。でも、今日のお話を聞いて毎日楽しんで絵を描き続けていきたいと思いました。