チャペルのひびき

目を覚ましていること

金耿昊先生(本学准教授)が、先週のチャペル・アワーのメッセージをご担当くださいました。先生は、世の終わりについて語られているがゆえに「小黙示録」と呼ばれることもあるマルコ福音書の中のテキストを通して混迷の現代に生きるうえで大切なこととは何かを釈き明かしてくださいました。混乱の様相が日に日に深まり、戦争が常態化するような世界情勢のただ中にあって、戦後日本が大切にしてきた根本的な形(その中心にあるのは憲法9条に記された平和主義です)が、大きく変えられようとしています。その中にあって、大切なことは、今という時代を自覚的に生きることであり、それこそ主イエスの語られた「目を覚ましていること」であると金先生は教えてくださいました。それは、時代を支配せんとする世間の潮流に流されることなく、神の御心を聴くことを通しての深き覚醒のうちに、なすべき平和の務めを果たしてゆくこと。アッセンブリ・アワーの発表を担当してくださった平和学習サークル「Keiwa Peace Project~祈り・つながり・希望~」(KPP)の活動も、そのような「目を覚ましている」ことの営みの一つと数えてもよいでしょう。アッセンブリ・アワーの後半は、場所を戸外に移しての「被爆アオギリ」の植樹式として用いました。(これもKPPのメンバーの提案と主導により、実現の運びとなったものです。)まだ細くてか弱いアオギリの苗ですが、手をかけることにより、太い幹を持つ立派な木へと成長してゆくことでしょう。アオギリの成長に自らを重ね合わせながら、本学にて学ばれる一人ひとりが、主イエスの言葉により深き覚醒へと導かれた「平和を作り出す人」として大きく成長してゆかれんことを、切に祈り願います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「この時代の中で、目を覚ます」 准教授 金 耿昊 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講演 「植樹式によせて」 Keiwa Peace Project~祈り・つながり・希望~

<参加学生の感想>
感想1)チャペル・アワーの金先生のお話を聞いて、「目を覚ます」ことの意味について考えさせられた。色々な情報であふれすぎている今、何が正しいのかわからなくなり、世界情勢についてどこか他人事に感じている人がとても多い。だけれどそれはとても危険なことで、今の時代に自覚的に生きる力をつけることの大切さを改めて考えさせられた。また、Keiwa Peace Projectのみなさんのお話を聞いて、たくさんのすばらしい活動をしていることを知り、とても尊敬した。戦争について語る人が減ってきている今、こうして若い人たちが話を受け継いでいくことはとても大切なことだと感じた。被爆アオギリの植樹式に立ち会えることも貴重な経験ができてありがたかったです。長く大きく育ってほしいと思います。
感想2)被爆アオギリの説明を聞いて、私は高校の時に被爆ピアノ平和コンサートのことを思い返していた。原爆の被害に遭い、傷つきながらも残った被爆ピアノを修復し、そのピアノを演奏することで戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える活動である。そしてまた、被爆アオギリも同様、原爆の被害にあった広島・長崎の復興を祈り、そして平和への願いが込められた活動であると考える。今回、そんな植樹式に立ち会えたことを喜ばしく思うと同時に次世代を担う立場として責任感を抱いた。現在、世界では争いが絶えずにいる。戦争を生みだすのが人間なら、平和をつくりだすのも人間であれ。私たちが平和の土壌を耕し、その土の上に立つ木がアオギリであれば良いと切に願う。