チャペルのひびき

唯一無二なるかけがえのない人生への気づき

チャペル・アワーでは、田中利光先生(共生社会学科学科長)が、マタイ福音書の主イエスの言葉を通して、心に残るメッセージを語ってくださいました。先生は、私たち一人ひとりは、神さまの愛に根拠を持つ、唯一無二(比)なるかけがえのない存在であり、それぞれに独自の使命をもってこの光のもとに生まれ出た価値ある人生を生きているのだということを教えてくださいました。他者との比較によって、とかく自らの存在に絶望してみたり、時には傲慢になったりしてしまう私たち。けれども、その必要はないのです。大切なことは、神さまの愛の光のもとで、謙虚に、自らの生を見つめ直すこと。そのようにして見いだされた唯一無二なる自らのかけがえのなさは、他者の生のかけがえのなさの気づきへと私たちを導くことでしょう(先生の妹さんのお孫さんとしてお生まれになった「一花(いちか)」さんのあまりにも短き命もまた、周りの人たちの心を神さまの愛へとつなぐ、永遠の光を宿した、尊き価値ある人生であることを覚えることができ、心の洗われる思いがいたしました)。アッセンブリアワーでは、本学創立期より本学の職員として長きにわたって私たちを導いてくださった田邉昌邦先生より、励ましと希望に満ちたメッセージをいただきました。退任された後も、変わらぬ愛を本学に、また学生たちに注いでくださる先生への感謝に溢れる時間となりました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「あなたは大切な存在です」 教授 田中利光 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「時と時間を大切に」 元職員 田邊昌邦 先生

<参加学生の感想>
感想1) 田中先生の「花から学ぶことは謙遜です」というお話が印象に残りました。私も花のように着飾ることなく自然体でいられるような人になりたいと思いました。また、生まれてわずか15分で亡くなってしまった赤ちゃんのお話を聴き、神さまから与えられた命を大切にしようと思いました。私は生きている中で悩んでしまう時に自分を大切に思うことができないことがあります。そんな時に、今日読まれていた聖書の箇所を思い出して、思い悩まず、自然体であることを意識しながら自分を大切にしていきたいです。
感想2) 田邊さんから、時間の大切さを教えていただきました。「もしあの時こうしてなければここにいない」という話があり、私たち人間は定められ、絡まった運命の上に成り立っているのだなと感じました。また、「敬和学園大学があなたを作った、あなたが敬和学園大学を作った」という言葉は、チャペルの「存在意義」の話に通ずるものがあるなと感じました。
感想3) 田中先生のお話をお聞きして、自分にとって道しるべのようなお言葉をいただいたように感じました。最近、家に帰った後に疲れがどっと溢れて今まで肩に力が入っていたものが抜けて、両親にキツく当たってしまう時があります。その度にひどいことを言ってしまい傷つけてしまったと深い後悔に襲われ、自分がとても醜くて嫌いで仕方なくなってしまいます。一番は私を生んでくれた母に対して私なんか産まない方がよかったんだよ!産まないで欲しかったと強く言った時がありました。今はひどく後悔しています。だからこそ今回の田中先生のお話をお聞きして涙が溢れてきました。母が産んでくれたことと私に愛をたくさんくれている両親に対してたくさんの感謝をして生きていこうと感じました。そして、自分にもっと自信を持てるように、今ある環境に向き合って周りの方々にたくさん感謝していこうと感じました。
感想4) 今回のチャペル・アッセンブリ・アワーでは特に田中利光先生のお話が印象に残りました。SMAPの「世界に一つだけの花」を聞くことから始まり、そしてあなたは価値のある人間だ、といったお話を聞かせていただいたのですが、お話でもあったとおり、さまざまな不安や悩みを抱えている時に今回紹介してくださった聖書の箇所は本当に自分を救ってくれそうだと感じました。自分は必要とされているのか??と不安になったりする時、あなたは神に愛されているのだから何も思い煩わなくていい、というこのことを覚えておけば元気になれそうだし、私は小さいことで悩んでしまうことが多いので、なおさらこの聖書箇所を知ることができてとてもよかったです。そして、私は私にしかないものを持っている、これからの大学生活でそれを見つけられたらいいな、と思いました。