学長室だより
2007年6月29日号
6月15日のチャペルの時間は、渡邊幸二郎氏にお出でいただき、「如何に信徒になったか」という話をしていただいた。敗戦後、キリスト教排斥の風はなくなっていたこともあり、兄上に勧められて教会を訪ねた。家業を手伝う必要から、高校進学を諦めざるをえなかったこともあり、孤独感にさいなまれていたが、教会での交わりに慰めを感じた。夜学に通い、やがて慶応を出、新潟大学の工学部で勉強し、学位を得たのは1998年、64歳のときのことという。祈ること、また勉強すること、この二つが今の氏の、そして会社の存在に関わっている。
多くの留学生たちが聴いていた。金海順さんと郭琦君が敬和の教育にたいする謝辞を述べ、「中日両国の架け橋になりたい」と語った。渡邊さんは敬和を支える「オレンジ会」の会長であり、とくに「留学生を支える会」の代表でもある。渡邊さんにたいする留学生諸君の思いには熱いものがあるに違いない。お昼は「留学生の集い」を催し、食事を共にして、交わりを深めた。(新井 明)