学長室だより
2007年12月7日号
9月末の土曜、日曜の2日をかけて、吉田新一先生が敬和学園大学に来られて、「英米絵本のたのしみ」を語ってくださった。再度10月末にも。コ-ルデットやポターなど。現地の土地感覚まで踏まえてのお話で、長丁場も、聴く側としては、心安らぐ、むしろ短い時間であった。絵本。それを軽視する大人がいるとすれば、育ちが悪いのだ。そればかりではない。優れた絵本からの純なる衝撃を受けたことのない連中が、この世のなかで、とんでもないことを仕出かす。心を耕すこと、それが教育の基本である。
以前にこの講壇に立って下さった斎藤惇夫さんが(ご夫人とともに)、この秋も聴衆のひとりとなってくださった。その斎藤さんが、このオープン・カレッジを評して書いてくださった――「それにしても、何という贅沢な時間を、敬和学園大学は用意してくれたのでしょうか。文化は地方から発信されなくてはならない」(新潟日報、11月11日)。吉田先生は来年も新発田に来る約束をしてくださった。そうだ、斎藤さんも、いつか、また。(新井 明)