学長室だより

聖霊降臨祭(ペンテコステ)となりました

例年より2週間くらい早く、街中では朝からカッコウが鳴いています。大学の東の調整池では五十公野のあやめが咲き、西の調整池では佐渡のカンゾウが咲いています。オレンジホール(食堂)前の中庭では見事な紅白のバラが咲いています。ペンテコステのころはヨーロッパでは美しい花が咲き誇る輝く夏の訪れの時となります。

佐渡からいただいたカンゾウがきれいに咲いています

 

23日日曜は、キリスト教のカレンダーでは、今年は4月4日の「復活祭」(イースター)から50日目(ペンテコステ)に神の霊が教会に下った「聖霊降臨祭」(ペンテコステ)というキリスト教の三大祝日の一つの教会の誕生日でした。五旬節とも言います。クリスマスはローマの太陽暦に従っているので12月25日と固定された祝祭日ですが、イースターとペンテコステはユダヤ教の太陰暦に基づいているので太陽暦では移動祝祭日となります。

イエスが「神の国」の宣教の初めに洗礼者ヨハネから洗礼を受けると、神の霊を象徴するハトのような形のものが天からイエスの頭の上に下ってきたのと同じように(マルコ福音書1:9-11)、エルサレムの教会が最初に宣教を始める時に、さまざまな言語を象徴する舌のような形のものが人々の頭の上に下ってきたことが、教会の誕生を意味する聖霊降臨祭の始まりです(使徒言行録2:1-12)。

ユダヤ教の小麦の刈り入れの「七週の祭」は(出エジプト記33:22)、ヘレニズム時代にはモーセが十戒を中心とする律法(モーセ五書)を神から受けたことを記念する祭という意味にもなりました。こうしてユダヤ教では「文字」に書かれた律法を記念する日がキリスト教では「聖霊」が与えられた記念日となりました。(山田 耕太)