チャペルのひびき
未来からの光のもとで
チャペル・アワーは、小田中肇先生(敬和学園高校教諭、前教頭)が、ヨハネ福音書5章ならびに9章に記された主イエスの癒しのできごとから、メッセージを語ってくださいました。主イエスが、社会的な差別の対象でもあった病気の人々に対して、深い憐れみをもって臨まれたことの意味は、ウイルスに感染された方々への差別が横行する現在にあって、重みをもって私たちに迫ってきます。9章においては、神の業が現わされるであろう未来の喜びの光のもとで、現在の苦しみを受け止めてゆく大切さが語られていることを、小田中先生は教えてくださいました。今、コロナ禍の世界の中で、私たちは苦しみ、呻きながら、歩むことを強いられています。けれども、この苦しみは無駄ではない。いつの日か、「あの時の苦しみは、今日の日の喜びのためであったのか」と思える日が必ず到来する。そんな希望を与えてくれるのが聖書という書物なのです。アッセンブリ・アワーでは、一戸信哉先生(国際文化学科教授)が、ご自身がゼミ等においてなさっておられる数々のご活動とそのリベラルアーツ的意義についてお話しくださいました。学生たちを誘いつつ取り組んでおられるそれらのご活動に貫かれているのは、地域の中に隠されているさまざまな宝を掘り起こし、広く発信してゆくこととなると思います。お話を伺いつつ、グローバル(地球規模)の視座を持ちつつ、地域に喜びをもって仕えてゆく人間に、敬和に学ぶ一人ひとりの若人が育ってほしいと心から願いました。(下田尾 治郎)
Ⅰ.チャペル・アワー
説教 「イエスの病気なおし」 敬和学園高校教諭 小田中肇 先生
Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「地域を伝えるメディアを作ろう」 教授 一戸信哉 先生
<参加学生の感想>
感想1) 今日のチャペル・アワーでは「イエスの病気なおし」というテーマで、敬和学園高校の小田中先生にお話ししていただきました。イエスが病気を治した話が115もあるということに驚きました。神さまの教えを伝えると共に、病気を治すことが活動の中心となっていたことは知りませんでした。難病にかかった人は、神さまからも人間からも見捨てられたとされていて、イエスはそのような状況に置かれた方々を救っていたのだと思うと、本当に隣人愛を実践された方なのだと思いました。今回の聖書の部分では、安息日に病気を治したとして、批判を受け、当時の社会や差別とも闘っていた方なのだと思いました。「辛い経験が自分や周りを照らす輝きになる」という言葉はとても印象に残りました。
感想2) 今日の小田中先生のお話に出てきた、学校は人と人とが直に出会い、さまざまな思い出を共有する場所だというお話を聞いて、コロナの影響で人との距離を取らなければならないが、心の距離は離してはいけないと思った。楽しい時間も辛い時間も共に乗り越えた友人は生涯とても大事になると思うので、友人と共に過ごす時間を大切にしようと思った。
感想3) 今回は、一戸先生の「地域を伝えるメディアを作ろう」がおもしろいと感じた。今自分の行ける範囲の旅行である、「マイクロツーリズム」の考えは今のコロナ禍で遠出できない状況の中では、もっと広がるべき考えだと思った。地域のことや普段は気がつかない歴史や価値を改めて学べるし、新しい発見で地域の発展に役に立つと思う。
感想4) 今日のアッセンブリ・アワーの一戸先生のお話を聞いて、今のコロナ禍だからこそ、自分の地元、自分の身近な地域について、知ることは大事だと思いました。田舎はさえないイメージがあると思いますが、マイクロツーリズムのように、自宅から30分~1時間くらいで行ける場所を観光してみるのもいいと思いました。また一戸先生のゼミや授業では学年や学科関係なく、ラジオや映像作りをやっていると聞いて、とてもいいと思いました。映像の作品なども、学年関係なく作ることでいろいろな世代の人にも見てもらえるようになるのではないかと思いました。今のコロナ禍ではできないことが目立ちがちですが、今日の話を聞いてコロナ禍でもできることを探していろいろな挑戦をしてみたいと思いました。
感想5) 今回のチャペル・アワーは小田中先生に説教していただきました。誰からも助けてもらえずに38年も病気に苦しんでいた者が、ある日イエスさまの力によって回復するという話を聞きましたが、あきらめずに希望を持って生きていれば神さまが必ず救ってくれるのだと感じました。また、アッセンブリ・アワーで一戸先生のお話を聞いて、「近くの風景にも磨けば光る物がある」という言葉に対してまさにその通りだと思いました。田舎はさえないというイメージは確かにありましたが、この大学に入学し、新発田に訪れてから考えが大きく変わりました。景色がきれいで、自然が豊かなだけでなく、歴史ある建物などもたくさんあることを知りました。この地域は本当にすてきなものをたくさん持っているのだと強く感じました。またこれは、今まで何もないと思っていた自分の住む地域に関しても言えることだと思うので、これから自分で新たな発見ができたらいいなと思います。