チャペルのひびき

イノベーションの源 

毎年、チャペル・アッセンブリ・アワーには、敬和学園高等学校の前年度3年生の学年主任だった先生をゲストスピーカーとしてお招きしておりますが、チャペル・アワーには、荒木京子先生にお越しいただきました。荒木先生は、ささやかなことにも感動する心の大切さ、またそれこそが世界に変化をもたらすイノベーションの源となることを、音楽担当の先生らしく、ベートーベンを引き合いに出されながらお話しくださいました。その際、失敗を恐れずに冒険(挑戦)してゆくこと、また、互いに思いやりの心を持ち、助け合うことを忘れてはならないことも。世界に変化をもたらすに先立ち大切なことは、自分自身が変えられてゆくことかもしれません。聖書に記され、今も私たちと共にいてくださる主イエス・キリストは、私たち一人ひとりをご自身の愛の眼差しのもとで、大きくつくりかえてくださるかたです。この意味において、主イエスこそが、世界に違いをもたらすイノベーションの源といってもよいでしょう。アッセンブリ・アワーは、台湾研修に出かけた一戸先生のゼミに属する4名の学生たちによる動画発表の場として用いられました。台湾の近現代史を語るうえで忘れてはならない史跡や人々を訪ねて制作された動画は、台湾という国のたどった過酷な歴史の一端、そこに住む人々の苦難について垣間見させてくれるものでした。その歴史には、日本統治の影が重くのしかかっていることを改めて覚えざるを得ません。現在の国際情勢においても、のっぴきならぬ状況に置かれている台湾についての理解を深めるよい機会となりました。作成された一つ一つの動画が、細やかな意図と工夫をもって撮影、編集されていることも印象に残りました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「変わること」 敬和学園高等学校教諭 荒木京子 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「海外メディア事情 ~台湾研修報告~」 海外メディア事情(海外研修)の皆さん

<参加学生の感想>
感想1) 荒木先生のお話を聞いて、感動をする心が新しいエネルギーを生み出す源という言葉が印象的だった。私は変わりたい、新しいことに挑戦したいと思っていてもなかなか踏み出せず、余裕がない。だが、荒木先生のお話を聞いて、余裕がなくなかなか踏み出すことができなくても、小さなことでも感動することが大切だと思った。これから先、どんなに余裕がなくても踏み出せなくても感動する心を忘れないようにしたいと思った。また、先輩方の台湾研修報告を聞いて、自分は台湾のことについて何も知らないと感じた。高校での授業で二・二八事件のことや、日本による統治のことは習っていたが、実際の犠牲者の人々の数、当時命がけで抗議に参加した人たちがいるということを習った時は知らなかったし、知ろうともしなかった。私は中国、台湾の文化について学びたいと思っているが、研修報告を聞いて、文化だけでなく中国、台湾で過去に起こっていた問題や今起きている問題などもっと深いところも知りたいと思った。
感想2) 荒木先生のお話を聞いて、少しでも成長できるように小さなことに挑戦していくことの大切さを改めて知ることができた。私は、大学に入ってから、恐れという感情に支配され、何事にも挑戦してなかったため、これを機に恐れから解放されるためにも少しずついろいろなことに挑んでいこうと考えた。「世界で一番表情のない子供たち」のポスターのメッセージのように、感情のない人間であると思われたくない。そのためにも少しでも情があるように見せる努力をしていきたいと私は考える。