チャペルのひびき

土に仕え、共に生きることを学ぶ

チャペル・アッセンブリ・アワーは、荒川朋子先生(学校法人・アジア学院校長)をお迎えしての特別なプログラムとして守ることができました。荒川先生を通して、アジア学院の尊きお働きについて知ることがゆるされました。戦後、先の太平洋戦争において我が国が多大な被害をもたらしたアジアの諸国との贖罪と和解のしるしとして創立され、アジア・アフリカの地にあっての農業指導者を育成する目的で建てられた学校です。今は、アジア・アフリカのみならず世界中の国々から多くの方々を迎え入れ、「土に仕える」とのモットーのもと、農業の学習のみならず、共に生きる経験を提供することを通して、それぞれの国における草の根の農業指導者たちを育成しています。紛争地域を含む各国から来た、民族的にも、宗教的にも異なるバックグラウンドを持った人々が共生することには多大な困難を伴うとのこと。しかし、そのような経験を通して共に生きることの喜びを学んだ研修生たちは、それぞれの国に戻り、試練のただ中にあっても、粘り強く平和を作り出す業を続けておられるとのことでした。荒川先生は、本学の学生たちにも、ぜひ、アジア学院にいらしてくださいとおっしゃってくださいました。そのお言葉にお応えできるよう、検討を始めたく思います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アッセンブリ・アワー 
説教 「土からの平和」 アジア学院校長 荒川朋子 先生

<参加学生の感想>
感想1) アジア学院では、「土からの平和」の概念の基、神さまが創造された大地で、平和、共生、自然との共同、人に仕えることを実践する活動をされていることを知った。平和は土からくるという言葉が特に印象に残った。土が健康でなければ食べ物は育たないし、食べ物がなければ私たちは生きていけない。また、土が健康でなければそれが地球環境の悪化につながる。地球をよい状態に保つこと、管理することが、神から与えられた人間として遂行しなければならない、従わなければならない役割であることを心に置き直し、自然の恵みを大切にしながら、人々が平和に生きていくこと、共に生きるとはどういうことか、そのために私たちにできることは何かを常に考え、争いのない社会をつくりだすことを目指したい。そのための学びの場、そのような社会のあり方を考える場が大学であるということを改めて理解することができた。
感想2) 荒川先生から、アジア学院の取り組みについてお話を聞きました。日本人はもちろん海外から入学してくる人たちも多く、全寮制のためその人たちと日ごろ生活するというお話を聞きました。異文化で暮らす人たちとの暮らしは将来自分のスキルアップにつながると感じさせられました。また約90%ほどは有機農業だというのもおどろきました。ないものは作るという概念がとてもすてきだと感じました。最近の学校は土に触れるということはなかなかないと思います。アジア学院は土に触れ、自然に触れることができる、そういった自分のためになる経験ができることが強みなんだと知ることができました。もちろん農業専門の学校に行ったら学べることもあるけど、一から自ら畑を作ったり、家畜をいただいたりすることは少ないと思うし、荒川先生もおっしゃられた通り技術は身につくけど、アジア学院では手作業であったり、もののありがたみを感じられるよさがあると感じました。