ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデの台頭史その14[2011-05-27]

サウル王の軍司令官アブネルに連れて来られたダビデが、王の前で「ベツレヘムのエッサイの息子です」と明かしたとき(サムエル記上17章58節)、そばで聞いていたのがヨナタン(「ヤハウェが与えた」の意)でした。「ダビデがサウルと話し終えたとき、ヨナタンの魂はダビデの魂に結びつき、ヨナタンは自分自身のようにダビデを愛した。サウルはその日、ダビデを召し抱え、父の家に帰ることを許さなかった」と伝えています(18章1節~2節)。ヨナタンはサウル王の息子で、カナンの都市国家での伝統に従うなら、サウルを嗣いで次の王となるべき英雄です。兵士の間でも人望が厚く、タブーを犯したヨナタンを死から免れるようにしたのも、彼らでした(14章45節)。
羊飼いの姿でゴリアトを倒したダビデと、王の息子ヨナタンが親友になったことを「自分自身のようにダビデを愛した」と語っていますが、使われているアーハブという動詞は、人が他者を愛すあるいは神が人を愛すという表現に用いられます。魂が結びつくような友情は単に親しいという関係以上のものを意味しました。事実、王である父サウルの意向に反してまで、後にヨナタンは命にかえてダビデを守ろうとするからです。(鈴木 佳秀)

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