学長室だより

2002年11月8日号

先週はオレンジ会主催の第三次訪米旅行団を案内して、本学の姉妹大学であるNorthwestern College と、その所在地であるアイオワ州オレンジ市を表敬訪問しました。公式訪問のあとの研修は、第一次がボストン、第二次がシカゴ、そして今回の第三次はニューヨークでした。日商岩井の米国会社の副社長さんに「9.11以前のニューヨークと以後のニューヨーク」という題で卓話をしていただいた上で、市内見学に出掛け、今では「グラウンド・ゼロ」と呼ばれている、世界貿易センター・ビルの跡地をバスの中から眺め、厳粛な気持ちで昨年の惨劇を偲びました。「自由の女神」のある小島にいくためのフェリーに乗り込む前には、空港よりも厳しいチェックがありました。女神像の内部は閉鎖されたままです。次に攻撃されるのはこの女神像か、エンパイア・ステート・ビルだと見なされています。そのビルの展望台から眺めると、ハドソン川の突堤に一隻の豪華客船が停泊していました。45年前、貧しい留学生だったぼくは、あのような大型船に乗って、英国からあの突堤に到着したのでした。そう、「自由の女神」の出迎えを受けながら。(北垣 宗治)