ダビデの物語・プロローグその12
「少年サムエルはエリのもとで主に仕えていた。そのころ、主の言葉が臨むことは少なく、幻が示されることもまれであった」(サムエル記上3章1節)と聖書は伝えています。聖所での儀礼が形式になり、その宗教的生命...
「少年サムエルはエリのもとで主に仕えていた。そのころ、主の言葉が臨むことは少なく、幻が示されることもまれであった」(サムエル記上3章1節)と聖書は伝えています。聖所での儀礼が形式になり、その宗教的生命...
「人が人に罪を犯しても、神が間に立ってくださる。だが、人が主に罪を犯したら、誰が執り成してくれよう」と息子たちを諭しているので(サムエル記上2章25節)、彼らが犯していた罪をエリは知っていたはずです。...
サムエルの事を祭司エリはどう受けとめていたのでしょうか。神のご計画がどこに隠されているかについて、彼は気付いていません。「エリの息子はならず者で、主を知ろうとしなかった」と聖書は報じています(サムエル...
サムエルをシロの祭司エリに託し、ハンナは家に帰ったと聖書は語ります(サムエル記上2章11節)。母親として苦渋の決断であったに違いないのですが、彼女の心の内側までテキストは描いていません。母親の元から引...
サムエルが乳離れするまで手元で育て「三歳の雄牛一頭、麦粉を一エファ、ぶどう酒の革袋を一つ携え、その子を連れてシロの主の家に上って行った」(サムエル記上1章24節)とあり、ハンナは誓ったことを実行に移そ...
彼女の祈りは聞かれ「ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた」と聖書は語っています(サムエル記上1章20節)。ハンナが喜びにひたっ...
「ハンナが主の御前であまりにも長く祈っているので、エリは彼女の口もとを注意して見た」(サムエル記上1章12節)とあり、「ハンナは心のうちで祈っていたので、唇は動いていたが声は聞こえなかった」(13節)...
食事の席から立ち上がり、神殿の前にでて「ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた」(サムエル記上1章10節)と聖書は語ります。彼女は誓いを立てて祈っています。「万軍の主よ、はしための苦しみを御覧くださ...
エルカナは、毎年、家族を連れてシロ(エルサレムの北30キロ)に上り、いけにえをささげるのが常であったと聖書は伝えています(サムエル記上1章3節)。シロにはヤハウェの祭司エリ(「高い」「高く挙げられる」...
サムエル誕生物語が、サムエル記上の巻頭を飾っています。時代が大きく変わる時代を、ある夫婦の物語から語り始めるのです。舞台は、カナンの地(現在のヨルダン河西岸地区)のほぼ中央に位置するエフライムの山地。...