ダビデの物語・ダビデの台頭史その2
神が悔いたということは、神の選びが失敗したことを意味すると言いましたが、全能なる神が失敗することは考えられません。人間の目から見れば失敗とうつる出来事ですら、その結果を用い給うのが神の摂理なのです。神...
神が悔いたということは、神の選びが失敗したことを意味すると言いましたが、全能なる神が失敗することは考えられません。人間の目から見れば失敗とうつる出来事ですら、その結果を用い給うのが神の摂理なのです。神...
サムエルが心配していたことが現実になってしまいました。度重なる不祥事のため、サムエルは死ぬ日までサウルに会おうとせず、サウルのことを嘆いたと聖書は語ります。「主はサウルを、イスラエルの上に王として立て...
勝利をおさめた後、飢えていた兵士たちは戦利品の羊や牛を屠り、血を含んだまま肉を食べたとサムエル記は伝えています(上14章32節)。儀礼的には汚れた行為となり、サウル王が誓わせた言葉が守られていないこと...
後にダビデの無二の親友になるサウル王の息子ヨナタンは、武勇に優れた英雄でした。どのような英雄でも、軍の規律を犯す場合は処罰の対象になります。これは現代に至るまで変わっていません。 ヨナタンはペリシテに...
サムエルは「今となっては、あなたの王権は続かない」とサウルに語り、「主は御心に適う人を求めて、その人を御自分の民の指導者として立てられる」と預言したのです(サムエル記上13章14節)。 サウルが兵士を...
戦争時にサウルに従う従者は王のカリスマに信頼しているので、彼らは危険を顧みずに出陣するのです。王は彼らの忠誠心をつなぎ止めておくため、カリスマに即した戦果をあげる形で、王の資質を証明しなければなりませ...
王となったサウルに強力な常備軍があったわけではありません。二年かけてイスラエル諸部族の中から三千人をえりすぐったとサムエル記は伝えています(上13章1節~2節)。サウルの息子ヨナタンが千人隊を率いゲバ...
「こんな男に我々が救えるか」と侮られた時、何も言わなかったサウルですが(サムエル記上10章27節)、カリスマを立証する時が到来します。隣国アンモンがギレアドのヤベシを包囲したからです。契約を結んであな...
サウルを公的に認知させるため、サムエルは部族ごと、氏族ごと、家族ごとに並ばせくじを引かせます。その結果、サウルがくじで選び出されたというのです。荷物の間に隠れていた彼が連れてこられ、民の真ん中に立つと...
サムエルはサウルに油を注いだのですが、まだ全イスラエルの認知を得ていることではありません。油注ぎは個人的で私的なものだったからです。民をミツパに集めサムエルは彼らに通告しています。「イスラエルの神、主...