学長室だより

「ダイバーシティ」と「インクルージョン」

アジサイに続いてガクアジサイの花も開き始めました。遠くの飯豊山の雪渓の残雪も例年より1か月近く遅れてようやく消えていきました。

2017.7.7学長ブログ

キャンパスに咲いているガクアジサイ

 

先週の土曜7月1日から2日日曜にかけて、神戸で開催された日本私立大学連盟の学長会議に出席しました。今年の夏のテーマは「大学教育のダイバーシティの実現に向けて」で、法政大学の理事長で学長の田中優子先生の基調講演と3人のシンポジストの講演の後で、8,9人の小グループに分かれて60余大学の学長が、各大学の現状を踏まえてディスカッションしました。

「ダイバーシティ」とは、最近使われるようになった言葉で「多様性」という意味です。個々の学生の学力の違いなどの多様性を除いて、国籍・人種・文化の違いなどによる多様性、若者やシニアなどの年齢の違いによる多様性、LGBTを含めた男女の性の違いによる多様性、身体・精神・学習などの障害の有無による多様性を「ダイバーシティ」という言葉で一括りにします。

現代の日本社会が直面している課題は、同時に本学に限らず日本の大学教育が直面している課題は、いかに多様性に富んだ一人ひとりを排除しないで受け入れていくことができるかにかかっています。すなわち「インクルージョン」の問題です。その根幹には凡ての人は等しく尊いという人権の問題があります。これが将来の社会や大学を豊かにし発展していく道です。(山田 耕太)