学長室だより

大雪の中で年越しに思う

今年のクリスマスは、例年にない大雪でした。先週の18日日曜から19日月曜にかけて大雪で、街路樹の枝が折れているのが見られました。大学の桜の枝も折れ、ニュートンのリンゴの木の太い枝も折れてしまいました。ニュートンのリンゴの木の幹は大丈夫だったのですが、その隣に植えられた聖籠のリンゴの木は根元から折れてしまいました。リンゴの木は1本のみでは実が実らないので、このままだと来年はニュートンのリンゴの木に実が実らないのではと案じています。

太い枝が折れてしまったニュートンのリンゴの木はきれいに修復されました

太い枝が折れてしまったニュートンのリンゴの木はきれいに修復されました


 

リンゴの木以外に大雪の被害はありませんでした

リンゴの木以外に大雪の被害はありませんでした


 

23日のキャンドルサービスは大雪のために、昨年に続いて中止になりました。クリスマス燭火礼拝は全面的にオンラインに切り替えて開催されました。下田尾宗教部長の司式で、私が「光は闇の中で輝いている」と題してクリスマス説教を語りました。キリスト教音楽受講者による讃美歌合唱とハンドベル演奏は新年のチャペル・アッセンブリ・アワーに延期されました。24日夜の新発田教会のイブ礼拝も大雪のために中止になりました。

24日にTeNYテレビ新潟の大河津分水100周年記念番組「議場騒乱:田沢実入(みのり)と大河津分水」を見ました。地元の人々の大河津分水建設への動向はよく分かりました。しかし、「日本のパナマ運河」とも称される大河津分水を建設した肝心な青山士(あきら)についてほとんど触れなかったことを残念に思いました。青山士はパナマ運河建設に携わった唯一の日本人で、その経験を生かして岩淵水門と荒川放水路を造って荒川(隅田川)の氾濫から東京の下町を守り、大河津分水と洗堰(あらいぜき)と可動堰を造って新潟を水害から守った大恩人です。私は資料館近くに置かれた日本語とエスペラント語で書かれた青山士の言葉「萬象二天意ヲ覺ル者ハ幸ナリ 人類ノ為メ國ノ為メ」を記した碑を見に行ったことがあります。内村鑑三の『後世への最大遺物』の精神を最もよく具現化したものです。(山田 耕太)