キャンパス日誌
【授業紹介1】共生とケア演習(担当:安井豊子)
社会福祉課題をフィールドワークを通して研究
「共生とケア演習」(安井ゼミ)では、2014年3月9日~11日、大阪市西成区あいりん地区と都島区大阪市立総合医療センターのフィールドワークを行いました。目的は、①貧困と高齢者問題②児童虐待と障害児問題といった複合課題を抱える人々への医療と福祉の連携による支援の実態と課題の理解でした。フィールドワークに先立ち、文献や映像教材での先行研究を行い、頭の中で実態を理解した上で臨みましたが、実際の場に直面し、実践されている医療・福祉関係者の生の声を聴くことは、想像をはるかに超えるものでした。ゼミ生たちは今後の課題を考察する上で、突き上げてくる思いを持つことができたようでした。(共生社会学科教授 安井豊子)
受講学生のコメント
現場で感じた医療・福祉連携の必要性
私たちは、春休みに大阪西成区・都島区における医療と福祉の現場で、視察とインタビュー調査を行いました。私は、もともとホームレスや貧困問題について関心があったため、あいりん地区での現状や問題点、実際に暮らしている人々の生活と環境を肌で感じ、目で見ることができたことは貴重な体験でした。
あいりん地区は、道は綺麗で治安も見た限りではそれほど悪くないと感じました。大阪社会医療センター(あいりん地区の無料低額医療機関)では独自の医療体制が設けてあり、居住者や生活困窮者を対象とし、結核治療に力を入れていました。大阪市立総合医療センターでは、病院に運ばれてくる虐待児童や障害児の事例についてお話を伺いました。
私はこの経験を通して、多くの学びと驚きを得ました。お会いした関係者の方々は一生懸命にクライエントに関わっておられました。特に医療の現場では、医療と福祉の密接な連携の必要性を改めて学びました。ソーシャルワーカーを目指す者として今回の学びを忘れず、これからも学習に励みたいと思います。(共生社会学科3年 土田由佳さん)