キャンパス日誌

【学生インタビュー】本質は問題の背景にあることを知りました

大学の授業でホームレスとなった方々の背景について学び、福祉の勉強のおもしろさを知りました。学外活動として、子ども食堂やフードバンクなどにも取り組んでいます。将来は子どもたちの抱える問題についての支援をしたいです。 
(共生社会学科4年 浅野薫)

本質は問題の背景にあることを知り、福祉を学ぶことのおもしろさがわかりました

本質は問題の背景にあることを知り、福祉を学ぶことのおもしろさがわかりました

福祉の学びに興味を持ったきっかけは?

-- ボランティア活動に興味があり、共生社会学科を選びました。最初はまだなんとなくというところもありましたが、1年次に「共生とケア入門」の授業を受け、ホームレスとなった方々の問題の背景をはじめて知り、そこから福祉の勉強におもしろさを感じるようになりました。

授業や実習で印象に残っていることは?

-- 「ソーシャルワーク実習」や「児童館実習」で、施設の方や子どもたちと触れ合う中で、相手が心の底からうれしそうに笑ってくれる時があります。そういう場面で、相手と関われていることに自分もすごくうれしい気持ちになります。子どもと接する時は、自分も楽しむことを常に意識しています。「浅野さんが一番楽しそう」って言われるんですけど(笑)、まず自分が子ども以上に楽しんで遊ぼうと思って取り組んでいます。

学外活動はどんなことをしていますか?

-- 石坂先生からいろいろな所に連れて行ってもらっています。中でも新潟市秋葉区の子ども食堂のボランティアと村上市のフードバンクに参加させてもらったことが印象に残っています。子ども食堂は、地域の方と一緒にお弁当を作って、夕方になったら子どもたちや一人暮らしの高齢者の方にそのお弁当を渡します。フードバンクでは、企業やお店で余った賞味期限間際の食品をいただいて、それを必要とするひとり親世帯のご自宅に配りに行きました。

新潟市秋葉区での子ども食堂の活動に参加し、地域の方とお弁当を作りました。

新潟市秋葉区での子ども食堂の活動に参加し、地域の方とお弁当を作りました。

フードバンクむらかみに集まった食品などの仕分けを行いました

フードバンクむらかみに集まった食品などの仕分けを行いました

 

それらの活動から感じたことは?

-- 活動している時は楽しいのですが、その「楽しい」の裏側には、問題や事情があって、そのことを常に頭の片隅において接しています。ただ、意識はし過ぎないように、できるだけ飾らない自分で丁寧にコミュニケーションをとるように心がけています。同時に、人は年齢や性別、性格、価値観が一人ひとり異なるので、その個性や特性を理解することが大切だと学びました。子ども食堂の方からは「浅野さんたちが来ると私たちも元気をもらえます」と言っていただけたのがとてもうれしかったです。

石坂先生は、地域でのさまざまな福祉実践の場へ連れて行ってくれます。

石坂先生は、地域でのさまざまな福祉実践の場へ連れて行ってくれます。

将来の目標は?

-- 児童厚生2級指導員と社会福祉士の資格取得を目指して勉強しています。将来は、児童養護施設の職員になりたいと考えています。福祉というと高齢者や介護のイメージが強いと思いますが、私は児童福祉に興味があって、将来は虐待や貧困などさまざまな問題を抱えている子どもたちと一緒にがんばっていけたらと思っています。実際にはなかなか難しい問題なのですが、いずれは家族支援にも取り組んで、家庭環境も含めて子どもたちの抱える問題を少しでも改善していきたいです。

大学生活で自分が変わったと感じることはありますか?

-- 高校時代の私は少し見栄を張ってしまう性格だったのですが、この大学に入って素の自分でいられるようになりました。自分のダメな部分も認められるというか、先生方もすごく優しくて、そのおかげでがんばれているなって思います。

担当教員から見た浅野薫さんの成長

とにかく真っ直ぐで一生懸命な学生です。こども創作活動館という施設へボランティアに行ったのですが、積極的に活動していたら施設側からアルバイトとして働いてほしいと言われました。児童と遊ぶ時も100%目一杯ですから子どもは見抜いて自然に寄ってきます。副ゼミ長としてみんなを引っ張ってくれていますが、言葉で引っ張るというよりはちょっとした行動で、この人と一緒に活動したいと思わせてくれます。彼女と活動したくて、他学科の学生たちもゼミに入ってきます。とにかく常に100%なので、疲れてしまわないように力をうまくコントロールできるようになるといいなと思っています。(共生社会学科准教授 石坂誠) 

浅野さんと石坂准教授

浅野さんと石坂准教授