キャンパス日誌

【学生インタビュー】未来のために私たちができることがあります

平和を考えるサークル「Keiwa Peace Project」で広島の被爆体験について学び、学んだことを多くの方に伝える活動をしています。みんなが平和の大切さを知ることが平和な未来につながります。自分にできることを積み重ねる大切さを実感しています。 
(英語文化コミュニケーション学科4年 石井由希)

子どもたちの未来のために自分の知っていることを伝えていきたい

子どもたちの未来のために自分の知っていることを伝えていきたい

敬和学園大学を選んだ理由は?

-- 私は高校生の時に英語が好きになって、英語科の先生になることが将来の目標になりました。そこで教員免許を取得できるこの大学を選びました。今は教職の授業がすごく楽しくて、時間が過ぎるのが本当にあっという間です。

教職課程の他に児童英語の授業も受けていますね。

-- 教職課程は教科としての英語の教え方を学ぶ授業ですが、児童英語は小学生や幼児一人ひとりが楽しく英語を学べるためのスキルを身につけることが目的です。英語の絵本を使ったり、実際に小学校に行ったりして授業をさせてもらっています。もともと私は人と話すことやコミュニケーションをとることがすごく好きで、子どもたちとの距離が近いです。おしゃべりだから仲良くなることが得意なんです。塾でアルバイトをしていますが大学で学んだことを塾で実践することもあります。

児童英語教育では、子どもたちの「できた!楽しい!」という気持ちを大切にしています。

児童英語教育では、子どもたちの「できた!楽しい!」という気持ちを大切にしています。

 

そんな石井さんが立ち上げたのが「KeiwaPeace Project」のサークルです。

-- みんなで平和について考えるサークルで、今やっている一番大きな活動は「折り鶴プロジェクト」というものです。広島にある原爆の子の像にはたくさんの折り鶴が贈られているのですが、そこに私たちも千羽鶴を贈ろうという取り組みをしています。学内で折り鶴を集めたり、イベントなどで高校生や地域の方々にも折ってもらいました。1年かかりましたが、去年の敬和祭でようやく千羽集めることができました。

敬和祭では、折り鶴プロジェクトに加え、ウクライナ支援の募金活動も行いました。

敬和祭では、折り鶴プロジェクトに加え、ウクライナ支援の募金活動も行いました。

 

サークルを立ち上げた一番の動機は?

-- 高校の時から平和について考える機会がありました。そこで感じたのは「自分が知っていることを伝えなきゃいけない」ということです。平和をつくるためには、平和の大切さを私だけが知っていても意味がなくて、みんなで知ることが大切なんです。そして伝えることができるのはそれを知っている人だけなんです。実際に被爆されて当時の証言をできる方が今、どんどん減ってきています。その声を聞けるのは私たちが最後の世代なんです。その記憶が途絶えてしまわないように、広島の被爆の事実を伝え聞いた私たちが、それを次の世代にも伝えなくてはいけないと思っています。それがサークルを立ち上げた一番の理由です。

Keiwa Peace Projectの活動は、敬和学園高校とも連携し、共に平和を考えています。

Keiwa Peace Projectの活動は、敬和学園高校とも連携し、共に平和を考えています。

 

活動を通して印象に残っていることは?

-- 広島女学院大学主催の「8.6平和学習プログラム」に参加したことです。コロナ禍で残念ながら広島には行けず、オンラインでの参加となりました。プログラムを通じて「平和とは何か」ということを考えたのですが、それは平和について考え続けることなんだということに思いが行き着きました。本当に小さなことでもいいのでできることからはじめて、こつこつ活動をやり続けていくことが大切ですし、同時にその難しさも感じています。私は人から「ありがとう」と言われることが好きなので、人の役に立つことをモチベーションにして活動を続けていきたいと思います。

担当教員から見た石井由希さんの成長

石井さんは、世の中や人の役に立ちたいっていう気持ちを本質として持っていると感じます。それが、ゼミや教職の活動、端々で行動として出ています。常にみんなのために考えて行動する。困っている学生にアドバイスしたり、できてる?って声をかけたり。人のためにいつも動いてる人なので、周りのみんなも彼女を助けます。それはもう自然に。そんな彼女だからすごくいい教員になれると思いますし、何をしてもやっていけると思います。もっと違うフィールド、例えばNGOとかNPO、海外との関係とかでも活躍できると思います。そういう意味で、将来に大きな期待を寄せています。(英語文化コミュニケーション学科教授 益谷真) 

石井さんと益谷教授

石井さんと益谷教授