キャンパス日誌
【授業紹介3】日本近現代史(担当:藤野豊)
日本の歴史を違った角度からとらえ、再考する
日本は明治維新以来、急速に発展し、欧米に対抗する大国となり、アジアの盟主として米英と戦って敗れたが、奇跡的な復興と成長を遂げた!日本人ってなんて素晴らしいんだろう、そんな歴史の本が多くなりましたね。しかし、この講義は違います。アジアから日本を見る、病者・障がい者から日本を見る、地方から日本を見る、女性から日本を見る、そんな視点から近現代日本の歩みを追っていきます。今の日本の政治と社会には、過去の日本を批判すると「反日だ」と攻撃するような、恐ろしく単純な国家意識がはびこっています。負けずに国境・民族を越えた日本史像を創り上げましょう!(国際文化学科教授 藤野豊)
受講学生のコメント
戦争の恐ろしさを多面的に考える
この授業では、知識を積み重ねるだけでなく、歴史を多面的にとらえて理解する大切さを学びました。
日本は敗戦後、連合国軍の占領下に置かれます。日本の改革で、焦点となったのは日本国憲法でした。特に論点となったのは日本国憲法第9条です。当時の首相、吉田茂は9条についてこのように言ったそうです。「先の戦争は、自衛権の名において戦争を行った。再軍備をしたら世界は日本を疑う。日本には誤解される根拠がある。日本は世界平和に貢献することを表明しよう。国際連合が発足すれば、もし日本を武力で攻める国があっても、世界が抑えてくれるだろう。」単純な考えかもしれませんが、戦争の恐ろしさや教訓、平和の望みなど、そんなものが丸ごとこの一文に込められているような気がします。戦争の影響は大きく、一般市民の生活、仕事、娯楽にまで影響が及びます。戦争の恐ろしさを、多面的に考えることができる授業でした。
将来は、地理歴史の教員を目指しています。知識だけでなく、その周辺に対する見識もある教員になりたいです。(国際文化学科4年 小池まどかさん)