チャペルのひびき
人間の尊厳の砦としての平和
6/6(金)のチャペルにおいて、金山先生が、平和を守り培うことの大切さを、リベラル・アーツ教育の意義に触れながらお話くださいました。平和憲法を歪曲解釈し戦争のできる国へとこの国が変えられそうになる中、平和への責任をより一層自覚してゆかねばならないでしょう。アッセンブリ・アワーでは、映画監督の宮崎信恵先生が、ハンセン病を身に負いながらも、「闇を切り拓く光の業」としての詩行を通し、人間の尊厳を生涯にわたって訴え続けられた塔和子さんのことをご紹介くださいました。「一人一人が尊厳あるものとして生きられる社会こそが平和の社会」との宮崎先生の言葉が心に残ります。(下田尾 治郎)
Ⅰ.チャペル・アワー
説教 「 平和を作りだす人たち 」 教授 金山 愛子 先生
Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「 闇を拓く光の詩―塔和子の詩― 」 映画監督 宮崎 信恵 先生
〈参加学生の感想〉
感想1)ハンセン病の抱える問題は、数多く存在することが改めて分かりました。塔和子さんの詩は、言葉の一つひとつが印象的だと思いました。鯛の詩は、鯛を主役にここまでの詩を書けるなんてすごいと思いました。普段、詩に触れることはあまりないけど、詩の言葉のメッセージが心に響きました。希望はやっぱり大切だと思いました。
感想2)金山先生の「自分の中での倫理観を作りなさい」という言葉が、印象に残った。私は、根本では強い思いを抱いていても、周りに流されてしまう傾向があるので、自分の倫理観をしっかり突き通せるような人間になりたいと思った。そして、そうした倫理観を確立させるためにも、大学でしっかりとした教養を身に着けていきたいと思った。また、私自身も敬和学園大学の校舎や庭や学校の雰囲気が好きなので、誇りを持って充実した大学生活を送っていきたいと思った。
感想3)「ハンセン病の隔離」というものは、政府にとっては汚点なのではないでしょうか? この隔離の被害者となった人たちは、ただ「謝罪」を望んでいますが、未だにその答えは帰ってきていません。宮崎さんがお話の中で取り上げた塔和子さんが書いた詩は、「人間の本性と残酷さ」があらわされていました。
感想4)金山先生の話を聞いて、この敬和学園大学の魅力を改めて感じることができました。他の大きな大学に比べたら設備は乏しいし、学生の数も多くはない。しかし、この学校では、生きていくうえで最も重要な「誰かのために生きる」ことをしっかり教えてくれます。誰かに寄り添うためには、コミュニケーション能力も必要である。それも、学生が多くなく、施設が大きくないからこそ、人との関わりが密接になり豊かになる。これからも、この学校の良さを上手に利用して、日々の大学生活を送りたいと思う。