チャペルのひびき

主から託されたタラントンと時間

チャペル・アッセンブリ・アワー(C.A.H.)においては、田邊昌邦(職員)さんより、30年前の開学時についての貴重な話を伺うことができました。初代学長の北垣宗治先生が抱いておられた敬和学園大学への期待と情熱、この大学を支援してくださった方々の思い、そして一度設置認可申請が取り下げられた状況から一転して認可がおりた時の喜び等々。本学がこの地に建てられたことのすべてが神さまの恵みと導きによるものであることを改めて覚えることができました。その後、田邊さんは「主から託されたタラントンと時間」とのタイトルのもと、マタイによる福音書25章に記された主イエスのお言葉について説き明かしてくださいました。タラントンとは、一人ひとりに神さまから与えられたたまもの(能力)のことであり、託された人生の時間のことでもあります。それをどう使うかを神さまは見ておられるのです。大切なことは、神さまを信頼しつつ、神さまからそれぞれに与えられたたまものを生かしてゆくこと。たまものを生かしてゆくとは、そのたまものを、自分だけのためではなく、神さまと隣人のために用いてゆくということでしょう。敬和生たちが、それぞれに与えられたたまものをそのような仕方で輝かすべく、社会に大きく羽ばたいていってほしいとの温かなエールを田邊さんは送ってくださいました。今年度末をもって退職される田邊さんとの敬和での残りわずかな日々を大切に過ごしてゆきたいと心より願いました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アッセンブリ・アワー 
説教 「主から託されたタラントンと時間」 教務課 田邊昌邦 先生
20201204チャペル・アッセンブリ・アワー1

<参加学生の感想>
感想1) 今週のチャペル・アッセンブリ・アワーでは、田邊さんにお話をしていただきました。今回の聖書か所は、私が聖書の中で好きな箇所の一つでもあったので、田邊さんのお話は聞いていておもしろかったです。主人が僕たち一人ずつに預けたタラントンというお金の単位が、僕たちのそれぞれの能力の差を表していた、ということを知ることができました。そして、主人が帰ってきた時、タラントンを倍にして返した二人の僕(しもべ)に対して、主人は「お前は少しのものに忠実であったから」と言いましたが、それは、その二人の僕が「主人のことを信頼して商売をした」=「小さなことを信頼した・隣人のことを大切にした」ということなんだな、ということが分かりました。少しのものとはなんなのだろうか?と思っていたので、教えていただけてよかったと思います。私もタラントンを増やすことのできた二人の僕のように小さなことに忠実でいられるようにしたいなと思いました。
感想2) 今日は田邊さんから「主から託されたタラントンと時間」のテーマの元、説教していただきました。田邊さんは敬和学園大学の設立時より、敬和学園大学を支える職員の一人として勤務してくださっています。誰よりも大学の歴史や礎を承知している方のお話を聞くことができて光栄に感じました。田邊さんの優しさ溢れる行動を通して、私ども学生が安心して大学で勉強をできているのだと改めて痛感しました。また、全力で私どもをサポートし、隣人を愛し、お互いに助け合う大切さを教えてくださることに感謝の意を感じました。また、マタイによる福音書第25章では、主から託されたタラントンと時間について学びました。主から自分の能力に応じたタラントンと時間をどう有効活用して、自分の人生を豊かにすることがどれほど価値のあることか学びました。相手を信じ、愛し、与えられたものをどう上手く活用して自分を成長させ、意義のあるできごとにするかが人生において重要だと思いました。また、与えられたものの数や量ではなく、いくら少なくても、自分のやる気次第で物事や状況はよい方にも悪い方にも進展すると思いました。与えられた自分の役割を一生懸命果たし、自分を成長させるための経験として、どんなことにも全力で活動したいと思いました。時間を大事に使って意義のある日々を過ごして、自分の力で自分の人生を豊かにしたいと思いました。
感想3) 田邊さんからタラントンのお話を聞いて、人が能力を与えられたということは神さまから信頼されている証であると考えました。主人は僕を信頼してタラントンを与えたが、1タラントンを託された僕は主人を信頼できず失敗を恐れてしまったのです。人間はみんな結果に対する不安を考えてしまいますが、神さまが与えてくれた恵みや使命を信じて自分の道を進むべきだと思いました。挑戦することに不安や恐れがあっても、「神さまが守ってくれる」ということを信じることが大切であると思います。また、田邊さんの「敬和学園大学に入学してくれてありがとう」という言葉が心にしみました。この言葉が、自分で選択した道は間違っていなかったと思わせてくれました。与えられたタラントンを無駄にせず、自分の使命は何かを常に考え、この大学での学びが誰かのためになるようにがんばっていきたいです。
感想4) 田邊さんよりお話しいただき、その中で特に印象に残った言葉は、「神は越えられない試練は与えられない」というフレーズです。しかし私は今まで生きてきて、面倒ごとや厄介な試練を受けた時、正直神を恨むことが何度かありました。しかし、今回のお話を聞いて納得のいったことがあります。それは、私が今ここにいるのはそれらの試練を乗り越えてきたからだということです。つまり、神は私に乗り越えることのできる試練を与えたということに気づきました。それに、試練を乗り越えて私は強くなったので、神に感謝しなければなりません。最後に、私の方こそ敬和学園大学に入学したことを大変誇りに思っています。今回の田邊さんの説教のように貴重なお話を聞くことができるのも、この大学に入学できたからこそです。これからもこの境遇に感謝し勉学に励みたい。