チャペルのひびき

平和の光

チャペル・アッセンブリ・アワー(C.A.H.)は、クリスマス燭火礼拝(キャンドルサービス)として守りました。説教においては、山田耕太学長先生が、クリスマスの起源について、また、クリスマスの意義について、詳しく教えてくださいました。クリスマスは、本来、私たちのためにこの世界に到来してくださった救い主イエス・キリストを喜び祝い、礼拝をささげることを意味します。その方は闇に覆われたこの世界にともされた光であり、キャンドルサービスのろうそくの灯はそのことの象徴です。学長先生はまた、「エフェソの信徒への手紙」に記された言葉を通して、このキリストが私たちにとっての平和であられることを説き明かしてくださいました。分断されてしまっている人々を愛の絆において結び合わせ、和解をもたらしてくださる方がイエス・キリストという方なのです。さまざまな仕方で分断されてしまった世界に生きる私たちが、もう一度、愛の絆において結び合わされてゆくために、神さまは御子イエス・キリストをこの世界に贈ってくださいました。そして、敬和に集う私たち一人ひとりに平和をつくりだす責務が与えられていることを、一人ひとりに手渡されたろうそくの灯は、神さまから与えられた平和の務めの委託であることを心に刻みたく思います。礼拝の中で、キリスト教音楽を受講されている学生から成るKEIWA Choirが、讃美の歌の数々を披露してくださいました。感染対策の制限の中でありましたが、そのことをみじんも感じさせない心からの讃美のささげものでありました。(下田尾 治郎)

クリスマス燭火礼拝 
説教 「平和の訪れ」 学長 山田耕太 先生
20201218チャペル・アッセンブリ・アワー2

20201218チャペル・アッセンブリ・アワー3

キリスト教音楽受講者によるコーラス KEIWA Choir
20201218チャペル・アッセンブリ・アワー4

<参加学生の感想>
感想1) チャペル・アッセンブリ・アワーではクリスマス礼拝を行い、イエスの誕生を盛大にお祝いしました。学長先生からありがたいお言葉をいただき、幸せと感謝の気持ちで心が満たされました。また、平和の大切さを改めて考える大切な時間になりました。学長先生のお言葉を通して、キリスト教に関連する歴史や文化を学び、平和とは何かについて教えていただきました。4世紀半ば以降から12月25日をキリストの誕生として祝うようになりました。私どもは何気なく12月25日にクリスマスをお祝いしますが、12月25日にはどんな願いや歴史が秘められているか最も重要な部分を知ることができました。平和の対義語は戦争ではありません。相手を敵意として捉え、隔ての壁や相手との間に溝をつくることを意味しています。この隔ては、人種差別や貧富の格差などの問題を示します。イエスは自分の命を捨てて、私ども人間のために十字架で死に至りました。イエスの勇敢で偉大な行動を無駄な努力にしてはいけないと思います。私ども人間は相手を敬い、思いやり、平和の心を持って相手と生きていくべきだと思います。相手に温かい心で思いやりある行動をすることにこそ価値があり、それらの行動が人間の心を成熟させるのだと思います。今日のクリスマス礼拝に参加することができて本当によかったです。すばらしい時間をありがとうございました。
感想2) 今日の礼拝はクリスマスに合わせた礼拝でした。講義室に行くと、一人一つ手元にキャンドルを受け取りました。私はキャンドルをともすことが初めてのことだったので、キリスト教の習慣に直接触れることができた気持ちになり、この大学ならではの体験ができたと思いました。静寂の中に揺れる燈に強さと温かさを感じ、少しずつ短くなっていくキャンドルに穏やかな時の流れを感じました。この燈が私たちを照らして、望む道へ導いてくれることを願いたいです。山田学長のメッセージでは、暴力には目に見える暴力と構造的暴力があるとお話しされました。構造的暴力の例をあげると、貧困や抑圧、差別があります。キリストはこの目に見えない暴力に対しても平和を唱えてくださっています。キリストが、敵意によってできた隔ての壁を十字架によって取り壊し、一人の新しい人間として構造的暴力のない、真実の平和をもたらしてくれたことを知りました。
感想3) クリスマスは光の祭りであり、内側に希望の光をともすということを学んだ。実際にキャンドルサービスを経験し、ロウソクの火の光の優しさに癒され、とてもよい時間を過ごすことができました。また、合唱を聞き、クリスマスの雰囲気を楽しむことができました。今日のチャペル・アッセンブリ・アワーでのお話を通して、平和とは何かを考えさせられました。平和の反対は暴力であり、それは目に見えるもの(戦争など)と目に見えないもの(貧困・抑圧・差別)があるということを知って、平和とは表面的に起きている明らかな事件だけでなく、内面的な表には出にくい問題を見つけ解決することなのではないかと思いました。今年は新型コロナウイルスの影響で、会いたい人に会えなかったり、リモートでしか話せなかったりさまざまな行動が制限されています。このことはとても辛く、大変な経験ですが、私たちの日常は当たり前ではないということを考えさせられ、毎日の人との出会いは、特別なものだということに気づくことができました。なので、毎日の日々での出会いを当たり前にしないで、一日一日をもっと大切に生きたいと思いました。
感想4) 今回はクリスマス燭火礼拝で聖歌隊のコーラスと山田学長のクリスマスメッセージを聞きました。聖歌隊の讃美歌は私の好きな曲ばかりでとても印象的でした。キャンドルサービスもいつものチャペル・アッセンブリ・アワーと違うクリスマスらしい雰囲気が出ていてよかったです。学長のクリスマスメッセージは平和の訪れというテーマでした。内容はまずクリスマスとは光の集会であり、心の内側に光の希望をともすという意味があるというものです。さらに平和の反対は戦争などの目に見える暴力ではなく、差別や貧富の差などの目に見えない構造的な暴力であり、人と人との境や目に見えない壁を作っているのは敵意であり、イエスは平和のために敵意を取り除くことや、神と和解し人間同士も和解することを目的に活動していたというお話でした。平和を考えた時私は戦争がなくなることなどを考え、構造的暴力は考えつきませんでした。いかに普段私が平和を考えていないか自覚しました。