チャペルのひびき

新しき自分との出会いを備えていてくださるかた 

チャペル・アワーをご担当くださったのは、日本基督教団 新潟愛泉伝道所の大島庄吾先生でした。先生は、牧師となられた今日に至るまでのご自身の歩みをお話しくださいました。バレーボールに夢中の青春時代を過ごしておられた先生が、キリスト教に出合ったのは、お姉さまに薦められて三浦綾子原作の「塩狩峠」の映画をご覧になった時のこと。他者のために命を捨てる主人公の姿に心打たれた先生は、信仰の道へと導かれ、さらには、召命を与えられて神学校に進まれ、牧師となられたのでした。一人の人生を大きく変えるほどの神さまの愛にぜひ、出合っていただきたいと、熱く先生は語ってくださいました。引き続くアッセンブリ・アワーは、木林理恵子先生(本学講師)が、人気のアニメ作品をもじった「異世界転生してチート能力に気づいた件」とのタイトルのもと、お話しくださいました。お話しくださったのは、2016年から2018年にかけて、母校の東京外国語大学より、ブラジルのリオデジャネイロ州立大学に日本語教員として派遣された時のこと。当時のブラジルは財政困難の真っただ中。条件改善を求めて教育機関がストライキを起こしており、大学の多くの機能がストップしていたそうです。しかし、その困難な状況のただ中にあって、熱意ある学生との出会いや、日ポカフェの開催などの多くの恵みが与えられたことを先生はおもしろおかしく語ってくださいました。先生は、その尋常ではない異国のただ中で、日本では気づくことのなかった新たな自分と出会うことが(すなわち、異世界転生してチート能力に気づくことが)できたのだそうです。今の自分が(神さまによって)生かされる場所が必ずあるから、その時の与えられることを信じて希望をもって歩んでほしいと、お話を結ばれました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「どうして、牧師になったか」 日本基督教団 新潟愛泉伝道所 大島庄吾 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「異世界転生してチート能力に気づいた件」 講師 木林理恵 先生

<参加学生の感想>
感想1) 大島先生の死について考えたというお話が印象に残りました。人はいずれ死ぬのだから何をしても無駄なのではないかと無力さを感じたことが私もありました。先生はそれからキリスト教に出合い、イエス・キリストの愛に触れたことで死の恐怖に勝る生の喜びを感じられたとのお話でした。私はこのお話を聞いてイエス・キリストの愛についてもっと知りたいと思いました。入学して2か月、キリスト教の勉強を少しずつ進めていますが、まだ神の深い愛の真髄のかけらも知らないように思います。きっとまだまだ先のことなのでしょう。もしかしたらこの大学を卒業するころでも知ることはできていないかもしれません。しかし、それでも神の愛を知ろうとすることをやめたくないと思えました。神の愛を知り、生きる喜びを見出したいと思います。
感想2) 「死」があっても生きる喜びがあるという言葉がとても印象に残りました。身近な人の死から死を恐れていたけれど、教会に行きキリスト教を学ぶことによって考えが変わり、救われたと聞き、もっとキリスト教について学びを深めていきたいと思いました。死は誰もが恐れるものです。いつ訪れるか分からないから怖い、だからこそ今を全力で生きたいと思います。異世界、リオデジャネイロに行って仕事をした話を聞いて、とても楽しそうだとワクワクしました。海外に行って文化の違う人と接することで価値観や性格が変わるというのはよく聞くので、それを自分の身で感じることができた木林先生がとてもうらやましく思います。ブラジルに行って「自分の感情を表に出すことができた」とおっしゃっていて、日本から出るだけでそんなに“チート”できるんだ!と感動しました。私はいつか海外に行きたいと高校の時から夢見ています。いつか自分がチートできる場所に行けたらいいなと思いました。