チャペルのひびき

苦しみうめくこの世界に私たちのできることは

チャペル・アワーは、片岡宝子先生(日本基督教団東中通教会牧師)が説教をご担当くださいました。新約聖書に記された使徒パウロの言葉から、メッセージをお届けくださいました。苦しくてしようのないところに落ち込んでしまう時は、誰にでもある。そんな時に、神さまに頼ってもよいのだろうか?「苦しい時の神頼み」でもよいのだろうか?答えはYESだということを、片岡先生は教えてくださいました。神さまは、私たちの祈る祈りに耳を傾け、受け止めてくださるかたです。私たちの心の叫びを委ねることのできる方がいてくださることの幸いを聖書は証しています。アッセンブリ・アワーは、横山由美子先生(公益財団法人新潟YWCA会長)と畠舞衣子先生(公益財団法人日本YWCA幹事補)のお2人により、YWCAの活動についてご紹介いただきました。キリスト教の教えに立ちつつ、世界や社会の問題、とりわけ、平和、環境、人権等の問題に積極的に関与してゆく、その尊い活動について知ることがゆるされました。女性たちに力を与え(エンパワー)、弱き立場に置かれた人々に寄り添いつつ、多様性を持った社会の形成に不断に努めるYWCAの働きは、弱肉強食の競争原理に基づく幾重にも分断された非寛容な現代社会(世界)にあって、ますます意義をもつことでしょう。「あなたも、一緒に活動しませんか?」と、本学に学ぶ学生たちに向けて、お誘いの言葉をかけてくださいました。苦しみうめくこの世界に対してあなたにもできることがあるはず、との呼びかけと捉えてもよいでしょう。関心を持たれた方は、ぜひ、アプローチしてみてください。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「苦しい時の神頼み?」 日本基督教団 東中通教会牧師 片岡宝子 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「大切なことーneeds」  公益財団法人新潟YWCA会長 横山由美子 先生
   「日本YWCA世界とつながるキリスト教を基盤とした国際NGOの活動」 公益財団法人日本YWCA幹事補 畠舞衣子 先生

<参加学生の感想>
感想1) 私はチャペル・アワーで、「希望は与えられる」という言葉を聞き、今の自分にとって、その言葉はちょっとした励ましになる言葉だと感じました。今私は問題を抱えながら、日々を過ごしているため、苦しい現実を生きている中でも、もしかしたら私にもいつか希望があるのかもしれないと考えました。私は日々を生きている中で自分の精神をすり減らして、一生懸命に日々の生活を送っている感覚を感じており、苦しいという気持ちがだいぶ強いため、神さまはそのようなことをきっと見ていてくださっているのかな、とお話を聞いて思いました。私は今の現実は苦しい状況ですが、そのような状況の中でも少しでも希望があったら良いなと思います。
感想2) 現代においても、この世界には戦争や差別などが存在しており、今後も決してなくなることはないと思う。しかし、今回のアッセンブリ・アワーでお話ししていただいたYWCAの方々の取り組みのように、その被害を抑えることは可能なのだと感じた。私たちは、「戦争や差別=無くすべきもの」という考え方が強いからこそ、被害を抑えるという考え方に気づけていなかったのだと感じた。戦争や差別が今後、この世界から完全になくなることがなかったとしても、その苦しみを経験する人たちを少しでも減らせるような努力を微力ながらも自分のできる範囲でしていきたいと感じた。