チャペルのひびき
中村哲医師 荒野に希望の灯をともす
チャペル・アッセンブリ・アワーは、中村哲医師の歩みを記録した映画「荒野に希望の灯をともす」を鑑賞する機会を与えられました。若き日に造り主なる神を覚え、志を立てて医師になられた中村さんは、ふとしたことがきっかけで、パキスタン、アフガニスタンの地にて医療に従事されることになりました。とりわけ、自然的にも政情的にも過酷としかいいようのないアフガニスタンにおいて、現地の人々の命と生活を支える働きに長きにわたり、携わってゆかれたのでした。その働きは、大国アメリカによるアフガニスタンに向けての報復攻撃、それに追従する日本政治からのバッシング、さらにはご子息の死といった困難を貫いて続けられます。映画で伝えられるその姿は不撓不屈というにふさわしいものでした。それと共に印象づけられたのは、中村さんが、ご自分の信条や主義主張を押し付けることなく、現地に人々が必要とし、大事にしていることを第一に考えながら、支援に携わられたことです。その働きは医療にとどまらず、自ら重機を操りながら荒れ地に水を引くかんがい事業、イスラムの学校の設立にまで広がっていったことを、そして、現地の人々の命と生活を、中村医師亡き今も、支えて続けていることを、映画は伝えています。中村さんのその業を通して、アフガニスタンの人々の心が日本にも結ばれていることもまた。平和をつくり出すということの意味を、中村さんはそのご生涯を通して定義されてゆかれたのでしょう。悠久の時の流れに自らを位置づけながら、与えられた使命を忠実に果たしてゆかれたその歩みの一端に、ささやかながらも連なることを願わずにはおられませんでした。(下田尾 治郎)
Ⅰ.チャペル・アッセンブリ・アワー
映画「荒野に希望の灯をともす」 上映会
<参加学生の感想>
感想1) 病気や怪我をしたら、神に治るよう頼むしかなかったそうで、そんなところに中村さんがやってきて、現地の人にとって本当に助け船だったんだろうなと感じた。助からない命もあるわけでそれを目の前で見ているのは、医師として助けたいのに助けられない、悔しさや辛さがあったんだろうなと、命の大切さを改めて感じた。仕事としてではなくて、ボランティアとして応募して行ったという話を聞いて、心優しく、勇ましい方だなと中村さんの人間像を感じ取った。世の中には、医療が全く発達してなくて、助けてほしくてもどうにもできない国があって、私たちがどこか怪我をした、感染症にかかった、病気をしたなどという時に医療が受けられるということは、決して当たり前じゃなく、ありがたさを深く感じた。また栄養失調や戦争が原因でまだ幼く尊い命が亡くなっていくのを見て、食べ物・水があり、戦争も起こっていない環境に生きられていることのありがたさも深く感じた。平和とは決して人間だけの関係ではなく、自然との相性も確かにあるという言葉に共感し、胸に刺さった。
感想2) 今日のチャペル・アッセンブリ・アワーで、中村哲さんの体験を描いた映画「荒野に希望の灯をともす」を見ました。中村さんは昔、精神科の医師として働いていたが、そこからハンセン病の治療や診療所での患者の診察も行っており、中村さんの人々に対しての優しさを知ることができました。また、中村さんの人々に対しての優しさを知ることができました。また、中村さんは医師でありながらも、地域の環境問題にも自主的に取り組んでおり、いろいろ試行錯誤を練って解決をしていく姿を見て、どんな困難な状況に遭遇しても、逃げてはいけないということを学び、自分の学生生活でも、難しい問題に直面しても逃げず、一生懸命取り組むようにしていきたいと思った。一つの出会い、一つの光景によって、そこから無数の事象が連鎖され、人々の命を救うことができたり、人々の生活を豊かにさせたりすることができるなどたくさんの利点を生み出すことができるため、一つの出会い、光景を大切にしていきたいと感じた。