チャペルのひびき

回り道をすることの豊かさ

先週のチャペルは、立川佳英先生(敬和学園高等学校教諭)がメッセージをご担当くださいました。先生は、東京の大学を卒業後、新潟市の団体職員として勤務されておられましたが、教師になりたいとの長年の思いを捨てがたく、本学で学び直された後、現在の職場にて働くことになられたそうです。本学での学びの折に多くの方々と出会い、その方々に支えられたことを、感謝の思いを込めてお伝えくださいました。お話の最後のところで、本学の学生に向けて、ご自身の体験に基づく、いくつかの有益なアドヴァイスをくださいました。その一つは、将来に対する具体的なイメージを抱くこと。もう一つは、回り道をすることにも意義があるということ。教師になられるまでの途上には、願っていたのとは異なる道を選ばざるを得ぬこともおありでした。けれども、それらのことを含めて、すべてのことがよき形で導かれて現在に至っていることを、お伝えくださいました。アッセンブリアワーにおいては、今年度より本学に着任された久保有朋先生(共生社会学科専任講師)が、ご自身の研究について、斎藤家別邸における学芸員としてのお働きについて、また、現在に至るまでの新潟市の古町地域における「まちづくり」活動について、パワーポイントを用いながらお話しくださいました。「まちづくり」という地域創生活動の楽しさとやりがいが十分に伝わってくるお話でした。久保先生も、立川先生と同じく、ご自身の経験から、本学学生たちに向けて、たくさんのアドヴァイスをくださいました。その中でも印象に残っているのは、何かの選択をなさねばならぬ時は、多くの人の話に耳を傾けながらも、最後の決断は自分が行うことの大切さ。先生の今日に至る人生の歩み方について、また先生ご自身についても多くのことを伝えてくれるアドヴァイスだと感じました。先生を本学にお迎えできたことの幸いを覚えます。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「敬大のみなさんへ伝えたいこと」~OLから教員への転職~ 敬和学園高等学校教諭 立川 佳英 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「地域共生型まちづくりー地域と生きて、地域を活かすー」 共生社会学科 専任講師 久保 有朋 先生

<参加学生の感想>
感想1) 今日のチャペル・アワーは私にとってとても有意義なものとなりました。立川先生のお話を聞きながら自分のことと照らし合わせていました。私も教員免許取得を目指しているので立川先生のご経験がためになりました。何歳になってもやりたいことはできる。やりたいことはあきらめずに追いかけることが大切なのだと学べました。たまに私も将来の自分を想像すると就きたい仕事はあるものの不安でいっぱいです。時にはうまくいかないかもしれないと思い、あきらめてしまおうかと思う時もあります。でも、どうしてもあきらめきれないです。追いかけ続けてもよいですか。大学生活を通してその答えを見つけていきたいです。回り道をして、たどり着くことがあると先生がおっしゃいました。私自身も小さいころから「英語」と付き合ってきて時には嫌いになってしまうこともありましたが、今こうしてまたおもしろい、楽しいと思えるようになり、やはり自分は英語が好きだなと実感し、勉強に励んでいます。自分の最大の武器であり、宝物である英語を大切に生活していきたいです。
感想2) まちづくりは、ただ町を整備するというような単純なことではなく、そこに暮らしている人々や関わっている人々が地域の課題を解決したり、よさや魅力を見つけ直したり、新しい価値を生み出したりしながら、文化や景観、福祉などを守り育てていくことなのだと改めて学ぶことができた。また、芸妓の活躍や歴史ある町並みなど、古町の魅力の多さに驚いた。新潟市・古町エリアのまちづくりについてはニュースなどで話題になることがあり知っていたつもりだったが、花街文化を体験できるイベントやシンポジウムの開催など、どのような取り組みが行われているのかについて具体的に知ったのは今回が初めてだった。古町の取り組みについて知り、自分が住んでいる町の魅力やまちづくりの取り組みについてももっと知りたいと感じた。自分の町について知ることは大切であり、楽しいだろうと思うので、これから意識して探してみたい。