チャペルのひびき

パラダイスの到来に心を開いて

チャペル・アワーでの説教を担当してくださったのは、片岡賢蔵先生(日本基督教団東中通教会伝道師)でした。先生は、「ルカ福音書」に記されたイエスの十字架の上での言葉を通して、天国(御国)にいるとは、どのようなことであるかを、豊かなイメージを駆使しつつ、説き明かしてくださいました。パラダイスとは、この苦しい世界から離れた別の次元(空間)に存在するものではなく、また死後に開ける世界でもない。主イエスご自身がいてくださることによって、またその主を受け入れることを通して、私たちの生きる過酷な現実の世界が、異なる世界からの風が吹き通う、御国(パラダイス)に変えられてゆくとのことです。そのためにこそ、主イエスは来てくださったことを、片岡先生は伝えてくださいました。御子のご降誕を待ち望むこの季節、「御国を来たらせたまえ」との祈りをもって過ごしてまいりましょう。引き続くアッセンブリ・アワーは、学校法人敬和学園の高大連携の取り組みの一つとして始まった堀野ゼミの活動(キャンドル制作など)報告会として用いられました。敬和学園高校の生徒さんたちと心を合わせつつ、また新発田の地域の方々の協力によっても支えられているこの働きが、豊かに祝され、大きく成長してゆきますように。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「楽園に逃げる」 日本基督教団東中通教会伝道師 片岡賢蔵 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「足元から始める高大連携 Keiwaエコキャンドルプロジェクト」 堀野ゼミ

<参加学生の感想>
感想1) 今回のお話を聞いて、私はもう少し自分のこと以外のものを見たり、考えたりしていこうと思いました。自分のことばかり考えてしまえば、視野が狭くなり、目の前にあることから感じ取るものが少なくなってしまったり、いろいろ考えたりしていれば発見できたであろうものにも気づけなくなってしまうからです。最初の方にあった火星の風についてのお話は、私はただその映像を見てもそんなことがあったのか程度にしか感じられないでしょうが、今回のお話を聞いてそういう感じ方もあるのかと、物事への一つの見方を知ることができました。今後はいつも以外のものにも目を向けて、行き詰まりにくい人間になっていきたいと感じました。もし行き詰った時は、今回のお話を思い出し、ここはイエスさまが降り立った世界でもあるといういつも以外の考えで希望のあることを思い出したいと感じました。
感想2) 敬和学園での学びも4年目になりますが、恥ずかしながら高大連携事業を行っていることを知りませんでした。敬和学園に高校と大学がある意味を感じられる、とてもすてきな活動だと思います。また、大学生活のほとんどをこのコロナ禍の中で過ごした身として、こうして学び舎を超えての活動が許される状況になったことを改めてうれしく思いました。それだけでなく、今回の活動のきっかけに敬和の卒業生の方のお言葉が元になっているとのことで、それもとてもすてきな循環だなと心から感じました。高校、大学で学んだことやその感謝をこうしてまた学び舎へ、もしくは地域へ、返還していける学生を育てるというのはとても大切なことだと思います。