学長室だより

学生よ、外に出よ! ―国際交流の学びから(1)

先週のチャペル・アッセンブリ・アワーでは、外務省主催の日米交流プログラム「KAKEHASHIプロジェクト」に参加した神藏さん、川崎さん、渡辺さんが、外に出たことで得た密度の濃い学びについて話してくれました。全米で2大学枠のこのプログラムに採択されたハワード大学が、敬和学園大学をパートナー校に選んでくださったのです。背景には、本学元教員の中村義実先生がハワード大学と本学をつないでくださり、2015年から学生を受け入れていた経緯があります。2021年9月の初めてのオンライン交流から1年以上SNSなどで友情を育み、今年2月に、大岩彩子先生の引率で19人の学生が渡米し、3月にはハワード大学からの訪問団を迎えることができました。学生たちは、この経験を「ことばの力」「声」「つながり」「ホンモノ」のキーワードにまとめています。人々が歴史を自分の体験に基づいて語るのも「ことば」と「声」。そこから人と人、過去と現在、国と国の「つながり」が生まれるのだと。人との出会いや博物館での学びなど、教科書では知り得ない「ホンモノ」に出会えたことは、人に伝える際に説得力を持ちます。「声」や「ことば」という人類の誕生と共にあった人と人とをつなぐ根源的な媒体に関心が向いたことには意味があると思います。参加した多くの学生が、「(こんなに大変な経験を乗り越えられたのだから)これから何でもできそう!」と話しているそうです。幸運にもこのチャンスに恵まれた日米の若者には、この経験を個人の思い出としてしまうことなく、自分たちの言葉とアクションで平和の歴史を作る懸け橋となることが期待されています。(金山 愛子)

KAKEHASHIプロジェクトでたくさんの出会いや学びがありました

KAKEHASHIプロジェクトでたくさんの出会いや学びがありました