学長室だより

敬和の7年教育

 11月29日は、恒例の高大合同研修会を敬和学園高校で開催しました。この研修会は毎年一度敬和学園の高校・大学教職員全員が参加し、学園がよりどころとするキリスト教教育や価値を確認し「敬和の7年教育」を推し進めるために、共に学びあい、交流を深めることを目的としています。今年のテーマは「AI時代のキリスト教教育」でしたが、開会礼拝では山田耕太理事長から「敬和学園の教育方針」と題して、「敬和」の名前の由来となったキリスト教の最も重要な掟「神を愛すること」と「隣人を愛すること」(マルコ12章)は、旧約聖書の十戒(出エジプト記20章)の4つの神に関する戒めと6つの人に関する戒めを大胆に言い換えた宗教改革であると教えていただきました。この「神への愛」と「人への愛」に「土への愛」を加えたデンマークの思想家グルントヴィの「三愛主義」を紹介され、酪農や農業を教える学校もあるが、敬和の場合、高校では「労作」、大学では「ボランティア」としていたものを、「地域」へと広げていこうとお話しされました。続く講演では、本学園理事で国際基督教大学名誉教授の鈴木寛先生が、「AI時代にたいせつにすべきこと」と題して、AI進化の過程とその画期性と限界、どのようにキリスト教教育の中でAIを利活用していくか、AI時代の教育の方向性についてお話されました。私は講演の中の、「AIを使っていくと、どんどん深く狭くなっていく。そのためには、別の視点を常にもっておくことが必要」という言葉がとても重要であると思いました。それこそリベラルアーツ教育が大切にする複眼的な考え方であると思います。これからAIの利用はさらに拡大していくと思いますが、AIの限界やリスクを学びながら、学生みなさんにはこの言葉を覚えておいてほしいと思います。敬和学園高校の調理員の方々が作ってくださった美味しいクリスマスのご馳走をいただいて、クリスマス祝会は幕を閉じました。この研修を糧に、変えるべきものと変えてはいけないものを見極めながら、敬和学園高校の卒業生にとってもほかの高校の卒業生や社会人の学生さんにとっても意味のある教育を推し進めていきたいと考えます。(金山 愛子)

高大合同研修会の会場となった敬和学園高校のチャペル