学長室だより

歴史的文化遺産の残し方

街中でも大学の中庭でもバラの花が美しいころとなりました。西の調整池では、佐渡からいただいたカンゾウの花が咲いています。夕暮れを過ぎると水田からはカエルの合唱が聞こえてきます。

キャンパスに鮮やかな黄色いカンゾウの花が咲いています

キャンパスに鮮やかな黄色いカンゾウの花が咲いています

 

先週24日火曜には敬和学園の理事会・評議員会がZoomで開催され、大学から配信しました。開会にあたり、今回は私が「神を敬い、人に仕える」と題して建学の精神の深化について短い奨めの言葉を述べました。2021年度の諸報告と決算を中心にして、すべての議案が承認されました。

25日午前に新発田市連携推進協議会で昨年度の事業報告と決算、今年度の事業計画と予算が承認され、午後に新型コロナウイルス対策会議で6月1日からフェーズ2からフェーズ1に下げることを決めました。

26日木曜には昨年に引き続いて英語の授業の中で、世界遺産登録に関連して佐渡の金山を中心にした佐渡の魅力について、新潟県の担当者の方から主として英語による特別授業がありました。佐渡の地質学的な特徴と金山の歴史的な意義についてよく分かりました。石見銀山や吉野ヶ里遺跡などをはじめ、九州の家内の実家への道の途上で30年間さまざまのものを見てきました。世界遺産や国指定遺跡になって大型の国家予算が投入され開発整備されると、それ以前の素朴な魅力が失われることがしばしばあります。確かに観光客などが一時的に大幅に増えます。しかし、それはほんの数年間のことです。佐渡においては歴史的文化遺産とは別にジオパークをはじめとして豊かな自然遺産の魅力もあります。同じことが起こらないことを願います。(山田 耕太)