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【卒業生リレー・エッセイ43】~障がい者のための吸引歯ブラシを開発した小池航さん~[2018-08-03]

育児用品の企画開発を行っている小池航さん(2012年度卒業)

育児用品の企画開発を行っている小池航さん(2012年度卒業)

 

“得意ではないが、好きな英語を使って仕事がしたい”という漠然とした思いから、英語の授業が充実している敬和学園大学に入学しました。
在学中はシアトルへ半年間の語学留学に行くなど、たくさんの経験や英語を通じて、コミュニケーションのすばらしさを実感することができました。

敬和学園大学在学中の小池航さん

敬和学園大学在学中の小池航さん

シアトル留学時の小池航さん(中央前列が小池さん)

シアトル留学時の小池航さん(中央前列が小池さん)

 

卒業後は、育児用品(ベビー用品)の企画開発を行っている会社で働いています。
海外の協力工場へ自ら企画・設計した商品の生産依頼を行いますが、育児用品ですから品質や安全性を徹底的に追及しなければなりません。技術的な部分や品質管理などについて、母校で学んだ英語力とコミュニケーション力を生かして、綿密な打ち合わせや交渉、商品開発を行っています。

 

そんな中、2014年ころに新しい転機が訪れました。それは弊社で扱っている「乳幼児向けの歯ブラシ」を専門的な角度からご意見をいただこうと、日本小児歯科学会へお問い合わせしたことから始まりました。

学会からご紹介していただいた鹿児島大学病院小児歯学部の先生方を訪問し、弊社の商品についてご意見をいただいている時に、「実は、我々の現場でこのような歯ブラシを使っておりまして・・・」と見慣れない歯ブラシを見せていただきました。
それは、子ども用に穴を開け、チューブを輪ゴムで取り付けた見慣れない歯ブラシでした。

大学病院で手作りで使われていた歯ブラシ

大学病院で手作りで使われていた歯ブラシ

 

この歯ブラシは、うがいや唾液を飲み込むことが困難な障がいのある子どもたちのために、チューブの先に吸引器を接続して唾液を吸引しながら歯をみがけるというものでした。
飲み込めない唾液は肺へと流れ込み、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の原因にもなるため、口腔ケアを行う上では必要不可欠なものであると説明を受けました。

驚いたことに、この歯ブラシは先生方が毎回すべて手作りされていることを知り、「これは我々が必ず解決しなければならない」という使命感とモノ作り魂に火がつきました。
それと同時に、これまで無意識のうちに”健常者向け”の商品ばかりを開発してきたのだと気づき、その日を境に当初の目的を忘れたかのように「設計」「試作」「検証」を繰り返し、2018年5月に「吸引歯ブラシ キューテクト」を初の自社商品として完成させることができました。

完成した「吸引歯ブラシ キューテクト」を手に熱く語る小池航さん

完成した「吸引歯ブラシ キューテクト」を手に熱く語る小池航さん

 

従来品よりヘッド部、ネック部をできるだけ大きく厚くならないように吸引カテーテルの露出をなくし、歯ブラシの持ち手の通気を確保することを念頭に、これまで培ってきた育児用品開発のノウハウを生かして設計しました。

「使ってもらって、喜んでもらえる商品づくり」これを胸に日々開発をしています。
大学4年間の中で、語学とは別に「他者のために生きる」という奉仕の精神も自然と身につけていたのだと、今は母校での学びの全てが、現在の仕事につながっていることを実感しています。(2012年度卒業 小池航さん)

 

小池さんの開発した「吸引歯ブラシ キューテクト」の紹介ページはこちら

吸引歯ブラシ キューテクト

吸引歯ブラシ キューテクト

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