教育プログラム

【学生レポート】私たちが望んでいる”幸せ”とは~8.6平和学習プログラムに参加して~[2019-08-07]

敬和学園大学はキリスト教主義の大学として、広島女学院や沖縄キリスト教学院と連携し、学生たちに平和について考える機会を提供しています。

広島に原爆が落とされた8月6日をはさんでの3日間、広島女学院大学で行われた「第20回キリスト教主義大学ジョイント8.6平和学習プログラム」に本学から2名の学生が参加しました。
本学から参加した前田涼さん(英語文化コミュニケーション学科2年)からのレポートをお届けします。

<1日目>
開会礼拝、朗読劇「夏雲は忘れない」、被爆者証言、広島平和記念公園「碑めぐり」、資料館等見学

まず初めに、この平和プログラムに参加するにあたり、ご尽力してくださったたくさんの方々に深くお礼申し上げます。

開会礼拝と閉会礼拝共に、聖歌「キリストの平和」を歌いました。とても心地のよい曲です。

礼拝では、聖歌「キリストの平和」を歌いました

礼拝では、聖歌「キリストの平和」を歌いました

平和学習プログラムのテーマは「ヨハネ14章 愛には恐れがない。愛は恐れを締め出す。」です。人は恐れている時、他人を愛することを忘れている、ということを言っています。“平和維持”の名のもとに、核抑止力に頼っている現状があります。つまり、”恐れ“によって、社会を成り立たせようとしている証拠です。「抑圧」という、力によってもたらされる「平和」の形が行き着く先はどのようなものか想像できますか?広島女学院の大学宗教委員長の澤村雅史先生は、「そのような『平和』の行き着く先は『死』そのもの」とおっしゃっていました。
「平和とは何か?」に焦点を当ててさまざまなプログラムに参加しました。平和とは「基本的人権が守られた世界」だと澤村雅史先生はおっしゃっていました。「あなたが受け止めたい平和、あなたが伝えたい平和は何ですか?」私はその手掛かりを掴みたくて、今回のプログラムの参加を希望したのかもしれません。

被爆者証言では、嘉屋重順子先生がお話ししてくださいました。広島女学院中学、高等学校をご卒業されており、その後、女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻に進学し卒業されました。現在は広島県原爆被害者団体協議会の常任理事として、ご自身の体験を話しながら平和教育に取り組んでいらっしゃいます。2011年に、米国ハーバード大学で、被爆者の視点での絵画展を開催されました。
その中で私が印象に残った証言です。
「原爆は、普通の爆弾とは違う。放射能が体の内臓を傷つける」
「飛行機の音を聴いてアメリカのB29(アメリカの戦略爆撃機)が来たことが分かり、窓に駆け寄り外を眺めた。原爆が爆発し、気が付いたら土の上にいた」
「鉄は熱いうちに打て」

<2日目>
広島平和記念式典またはダイイン(犠牲者に模して大地に横たわり行う抗議の表明をする示威行為)、折り鶴献納、広島女学院平和祈念式典、ディスカッションおよび発表準備、とうろう流し、小さな祈りの影絵展見学

広島平和記念式典に参加し、折り鶴を献納しました

広島平和記念式典に参加し、折り鶴を献納しました

 

午前のプログラムを終え、午後からは、3日目のグループ発表のための準備、ディスカッションを行いました。被爆者証言、広島平和記念公園での碑めぐり、広島資料館見学、広島平和記念式典とダイインなど、これまでの一連のプログラムを通して、「学んだこと」「印象に残ったこと」「疑問に思ったこと」「知りたいこと・学びたいこと」を付箋に書いて貼っていき、グループ分けをしまとめました。

これまでのプログラムでの気づきを付箋でまとめました

これまでのプログラムでの気づきを付箋でまとめました

ディスカッションの後に参加した、とうろう流し

ディスカッションの後に参加した、とうろう流し

 

<3日目>
グループ発表、閉会礼拝

グループ発表では、どの班もそれぞれ自分たちなりの意見を持ち、発表に臨みました。

グループ発表でみんなの思いを共有しました

グループ発表でみんなの思いを共有しました

 

自分たちを正当化するために「広島に落とした原爆は戦争を終わらせたのだから、原爆は正義だ」という考えを持っているアメリカ人が現在もいるという話を聞きました。今まで学んできたことをすべてひっくるめて、私は「人を傷つけるものが正義であっていいはずはない」という考えを持ちました。

<全体を通して>

澤村雅史先生は「個人がそれぞれ持っている正義はいろいろかもしれないが、国や文化が違っても、世界共通の正義があります。それは、食べ物を与えるという行為です」とおっしゃいました。
やなせたかしさんの「アンパンマン」のキャラクターは、お腹がすいているキャラクターに顔からパンをちぎって食べ物を与えます。それでお腹が満たされた子を見て、アンパンマンは幸せを感じます。今回のプログラムを通じて、私は「人を傷つけるものが正義であっていいはずはない」という考えを持ちました。アンパンマンは顔からパンをちぎることで犠牲になりました。痛いです。ですが、ここでは、その犠牲はアンパンマン自身の幸せにつながっています。Win-Winの関係が成り立っています。しかし、私たちが望んでいる”幸せ”というものは、「核抑止力」の上に成り立っている社会でしょうか。澤村雅史先生がおっしゃっていたように、「自分の頭で考え、自分の心で感じる」ことが大切です。

「ヒバクシャ国際署名」というものがあります。核兵器禁止条約にすべての国が加盟することを求めながら、核兵器の完全廃絶を求めるための署名です。インターネットからでも簡単に署名をすることができます。「ヒバクシャ国際署名」で検索できます。ぜひ署名にご協力ください。よろしくお願いします。

(英語文化コミュニケーション学科2年 前田涼)

ページトップ

メールを送る

このサイトについて | 個人情報について | ソーシャルメディア・ポリシー | 採用情報 | 教職員ポータル