キャンパス日誌

【学生インタビュー】「サンタ・プロジェクト」の忘れられない笑顔将来は子どもたちを支える活動を

街中のコミュニティーセンターの利用者が減少していることに課題を感じ、ゼミの仲間たちと現地調査を行い、その課題解決について研究しました。最終的に、若い世代が利用しやすい拠点づくりについて、市役所に提案することができました。 (共生社会学科3年 板谷瞳)

将来は子どもを支える仕事をしたい板谷瞳さん

共生社会学科を選んだ理由は何ですか?

-- 高校生の時、テレビで児童虐待や家庭内暴力のような悲しいニュースを見るたびに、子どもたちのために自分に何ができるのだろうと考えていました。そんな中で福祉の勉強をしたらそういう子たちのサポートができるんじゃないかと気づいたんです。それで、福祉を学び、それを実践できる敬和学園大学の共生社会学科を選びました。

「サンタ・プロジェクト」の活動には1年生から参加していますよね。

-- 「サンタ・プロジェクト」は、書店と一般の方から協力していただき、病院や施設で過ごす子どもたちに本を贈るプロジェクトです。新入生向けのサークル紹介の時、「あなたも子どもたちのサンタクロースになりませんか」という言葉を聞いてワクワクしたのが参加のきっかけでした。実際に本を届けに行き、子どもたちの喜ぶ表情を見られたのは本当にうれしかったです。昨年はコロナ禍で直接プレゼントを渡すことはできませんでしたが、お礼の手紙や動画メッセージを子どもたちからもらうことができました。

このプロジェクトを通して知ったこと、気づいたことがあったら教えてください。

-- 病院や書店との連絡調整や、さまざまなリストの事前準備、メッセージカードの用意など、裏方として仕事を進めてきた経験はとても勉強になりました。ゼミの活動にもそれが生きています。

コロナ禍でも、内容を工夫して「サンタ・プロジェクト」の活動を継続しました。

 

新発田市役所で開催された「まちづくりドラフト会議」に参加しましたよね。

-- ゼミ活動の中で、コミュニティセンターに若い利用者が少ないことが問題になっていたんです。そこで自分たちで利用目的を調べて、どんなアイデアがあればもっと若い利用者が増えるか考えをまとめ、新発田市に提案しました。

板谷さんはどんな役割でしたか?

-- 副ゼミ長としてメンバーの意見を調整しました。みんなが意見を言い合える関係性を作るのはけっこう大変でしたね。でも、サンタ・プロジェクトの活動も含め、組織やグループのまとめ方がだんだん分かってきたように思います。

ゼミでコミュニティセンターの新しいスタイルを新発田市に提案することができました。

 

個人的に成長を感じることはありましたか?

-- 高校生の時よりも、自分の意見をしっかり言えるようになりました。以前は意見がぶつかるのが怖くて、グループをうまく回すために遠慮していました。でも、グループ全体の成長を考えたら、みんなが自分のことを表現できるようにすることが大事だと考えるようになりました。

大学と阿賀黎明高校とでコラボし、防災イベントを開催しました。

 

将来について聞かせてください。

-- 子どもに関わる仕事をしたいと思っています。社会福祉士の資格を取得して、例えば児童相談所のような職場で、子どもたちの生活を支えてあげられたらいいなと考えています。

 

担当教員から見た板谷瞳さんの成長

自分から積極的に手を挙げるタイプで、うちのゼミでも一番がんばっているのではないでしょうか。ゼミの調査のために市役所との交渉という複雑な仕事が必要なのですが、進んで交渉役を買って出てくれます。それに他のゼミ生も引っ張られていく、そういう構図ができています。この1年間で感じたのは、負けず嫌いな性格が彼女の行動の根底にあるということです。今は責任感が強い分、他人の仕事まで抱え込んでしまうところがあります。次のステップとしてはメンバーの成長を考えながら少しずつ仕事を落として、自分の余白を作ること。そしてさらに新しいことにチャレンジしてもらいたいと思います。(共生社会学科准教授 堀野亘求) 

板谷さんと堀野准教授