チャペルのひびき

どん底から見える光

 深い井戸の底から空を見上げると星の光が見える、という話を聞いたことがある。確かめたことはないけれど、何だか、心の内に光が湧いてくる気がする。義人ヨブは苦しみのきわみに「木には希望があるが、人間にあるのは絶望だけだ」と言った。どうしたら私たちは苦しみの中にあっても希望を見出すことができるのだろう。苦しみを受けるとき、私たちはbitterになることもできるが、betterにもなれる。Pitifulでもあるが、powerfulでもありうる。身にしみる体験をとおして得た知識と洞察は必ず自分を深いところからつくりかえ、力を与え、社会をも変えることを信じて、歩いて行きたい。(大澤 秀夫)

Ⅰ.チャペル・アワー
説  教 「 木には希望がある 」 宗教部長  大澤 秀夫 先生
20130719チャペル・アッセンブリ・アワー

Ⅱ.アッセンブリ・アワー 
講  話 「 どん底から見える神の計画 」 フリーランスフォトジャーナリスト、STAND―立ち上がる選択―著者  大藪 順子(のぶこ)子 先生
20130719チャペル・アッセンブリ・アワー

参加学生の感想
感想1)木には希望があるが、人間には希望がないのかを考えた。今まで、希望は日常生活の中で小さくあると思っていた。木の希望を考えたら、人が死んだ後、何もないとヨブ記に書いてあるが、私は死ぬ前に自分が生かした人が残れば、その人は私の希望になると考えた。そう考えたら、私は親に生かされている人だから、私が希望を途絶えさせてはいけないと思った。
感想2)大藪先生の講話はとても衝撃的でした。先生の実体験をお話してくださり感謝しています。被害者は堂々としていれば良いのだと語る先生はとてもかっこよかったです。人権というのは、自分を大切にし、自分の価値を認めることだと分かりました。自分の価値を見失わないように生きていきたいです。
感想3)生きていれば必ず、誰しも苦難や困難を経験せざるを得ません。しかし、その中での弱さや恐怖、絶望が死に、強さ、力、勇気が生まれることによって、人間には希望が生まれ大きく成長できるのだと思いました。
感想4)目に見える恐怖より、目に見えない恐怖の方が恐ろしい。確かにその通りだと思いました。目に見えていれば、どう対処すればいいか予想がつきます。しかし、目に見えなければ、対処のしようがありません。そもそも恐怖とは、与えられるものであり、自分が行動をして得るものではありません。これは、大藪先生がおっしゃっていた「被害者になるのは、加害者がいるから。」なのだと思います。今回のお話を聞いて、加害者がいるという事実にとても怒りがわきました。同じ女性として、悔しいと思いました。