チャペルのひびき

心の外にある人々を心の中に置き直す時

2016年、最後のチャペルをキャンドルサービスとしてろうそくの光をみつめながら守ることができたことは、幸いでした。本学卒業生の金田彩夏さんのお連れ合いのアンタルキ・ロメロさん(コスタリカご出身)がゲストとして素晴らしいチェロを奏で、これまた心に沁みるKEIWA Choirの讃美に花を添えてくださいました。ちまたでは、クリスマスは、現実の厳しさを忘れることのできる、一年で最も華やかな夢のようなひと時。しかし、敬和に学んでいる皆さんは、クリスマスが、救い主イエス・キリストの誕生を喜び祝う時であることを告げ知らされています。御子の誕生は現実世界の闇の中に神が光をともしてくださったできごととして証しされています。ろうそくにともされた火はその救い主イエスの象徴なのです。聖書はまた、多くの人の心の外に置かれてしまうような仕方で、神の子イエスがこの世に誕生したことを告げています。そのことを通して、神の心の外に置かれている人など一人もいないのだということを、神は語っておられるのです。その御心にならいつつ、私たちが心の外に置いてしまっている人々を、もう一度、心の中に置き直す時がクリスマスであることを覚えたいと思います。(下田尾 治郎)

クリスマス燭火礼拝 
説教 「神は低きにくだりたもう」 宗教部長 下田尾治郎 先生
20161216チャペル・アッセンブリ・アワー1

20161216チャペル・アッセンブリ・アワー2

チェロ独奏 Mr.Antargui Romero
讃美歌演奏  KEIWA Choir
20161216チャペル・アッセンブリ・アワー3

20161216チャペル・アッセンブリ・アワー4

<参加学生の感想>
感想1) 今日のチャペル・アッセンブリ・アワーは燭火礼拝ということで、1人1つろうそくが配られ火をともしました。たくさんのろうそくの火がともるS31教室はとてもきれいで、ロマンチックでした。でも、このろうそくをともすのには、「1人1人にイエス・キリストが愛(=ろうそく)を届けようとしていることを象徴している」という意味が込められているということを今日知りました。さて、今日はアンタルキ・ロメロさんによるチェロの独奏とKEIWA Choir による讃美歌合唱も行われました。チェロの美しい音色に癒され、KEIWA Choir の合唱に心温まりました。キリスト教信者ではない多くの日本人は、クリスマスをただ楽しいだけの1日として楽しみます。でもクリスマスは「過酷な現実の中の消えることのない喜び」だと下田尾先生はおっしゃっていました。この喜びがあることで、つらいことも乗り越えられるということなのでしょう。そういった喜びを大切にしていきたいです。
感想2) 今この世界が真っ暗闇の中だと感じても、イエスが光はあるんだよと言ってくれているような気がする。その喜びをしっかりと受け取りたい。人間の立場というか、貧しいとかそういうのも関係なく、クリスマスの喜びをみんなで分かち合いたい、それができるのがクリスマスだと思う。でもクリスマスだけじゃなく、日々みんなも喜びや苦しみを共に分かち合って生きたい。