チャペルのひびき

サンタ・プロジェクト-心を贈るプロジェクト

チャペル・アッセンブリ・アワーは、クリスマスの時期に病院で過ごさなければならない子供たちに本をプレゼントするサンタ・プロジェクトを覚える時として守りました。山﨑由紀先生のアメリカでの経験をもとに、大澤秀夫先生(前宗教部長)が新発田において始められたこのプロジェクトは、今では日本の各地に広まりつつあるとのこと。チャペル・アワーでは、山﨑由紀先生が、新発田においてこのプロジェクトが始まった経緯とその主旨について詳しくお話しくださいました。クリスマスは、心を贈る季節であるという大切なこともまた。クリスマスは、イエス・キリストの誕生を喜び祝う季節ですが、イエスという方は、神さまが、この世界に贈ってくださった最上の贈りものです。その贈りものの心とは、誰一人、神さまの心の外に置かれることはないということ。言い換えるなら、「あなたと一緒にいるよ」との神さまの心を託された方としてイエス・キリストは来てくださったのです。その心を託されたこのプロジェクトが、着実に広まりつつあることを、うれしく思います。アッセンブリ・アワーでは、本学においてそのプロジェクトを担っておられる二人の学生さんが、実際にプロジェクトが実施されてゆく作業や手順等についてパワーポイントを用いながら報告してくださいました。コロナ禍にあっても、この尊いプロジェクトが守られてゆくよう、一人でも多くの子供たちに温かな心が届けられるよう、願ってやみません。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「心を贈る季節」 教授 山﨑由紀 先生
20201106チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 サンタ・プロジェクト活動報告
20201106チャペル・アッセンブリ・アワー2

<参加学生の感想>
感想1) 私は今回のチャペル・アワーで、サンタ・プロジェクトの活動についてのお話を聴き、その中で病気と闘っている子供のために一生懸命本を選ぶ「サンタ」の方々と、贈り物である本を受け取り喜ぶ子供たちの姿を見て私は、温かい気持ちになりました。そして、サンタと子供たちはお互いの顔を知らず、離れた場所にいる存在でありながらも、彼らは絆にも似た「つながり」を確かに持っているように感じました。また、私はサンタ・プロジェクトの活動により本を贈られた子供だけでなく、その子の両親も地域からの応援に気づくことができると聞き、この活動の本当の意味は地域のサンタから親子へ、本はもちろん、それに加えて「ひとりじゃないよ」という気持ちの贈り物を届けることなのかもしれないと思いました。
感想2) サンタ・プロジェクトはアメリカで行われていたのが新発田の地でも始まり、そこから日本各地に広がっていったと知り驚きました。クリスマスを病院で過ごす子どもたちに本を贈る。たった一人の子のためにサンタになって喜ばす。そしてその贈り物は子供だけでなく、親を支える時として贈り物はその子の生きた証となる。この言葉を聞いて、とても深いなと感じました。サンタになって誰かを幸せな気持ちにするためにサンタ・サミットを開き、最も大切にしていることを再確認する場を設けている。すべてのチャリティーは命を認め、命を応援するものである。子どもの人権を守り、地域とつながり創意工夫をして楽しみながら活動することで喜びが広がっていくことのすてきさを感じました。私も匿名のサンタとなって喜びを与えてみたいと思いました。
感想3) 「愛がなければ無に等しい」「愛がなければ私になんの益もない」という言葉から愛の大切さが少し分かった気がします。人のためになることをしたい、という気持ちがいくらあっても愛を持たなければそれは無意味に等しいのではないかと感じました。愛がなければ人助けも、“ただやればいい”という愛のない淡白な行動になってしまい、相手の心を満たすことももちろんできず、自分の心も満たすことができないのかなと思いました。だからこそ、この2つの言葉の重要さを実感しました。愛を持って何ごとも行動することで、初めて本当に自分の行動に意味が持て、相手からも心から、「ありがとう」と伝えてもらえるのかなと思います。
感想4) 「見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。」という言葉が自分への戒めのように心に響きました。承認欲求や見返りを求めずに生きることは難しいものだと実感しています。今日の山﨑由紀先生のお話は大変興味深かったです。もともとワシントンD.C.のアーリントンという書店で行われていたサンタ・プロジェクトから新発田での活動が始まったことを知りました。当時の宗教部長の大澤秀夫先生の行動力は憧れます。「よいと思ったら自分から始めることができるんだということを学んだ」と由紀先生がおっしゃっていました。これは社会に出るために本当に大切なことだと思います。実際、由紀先生と大澤秀夫先生が始めたサンタ・プロジェクトは全国に広まっていきました。人が集まり、つながっていく過程のお話を通して見ることができました。クリスマスはプレゼントをもらう季節ではなく、プレゼントを贈る季節。心を贈るということをしっかり認識して自分にできることに参加できたらと思います。