チャペルのひびき

ハチドリのひとしずく 

チャペル・アワーは、長倉望先生(日本基督教団新潟教会牧師)がご担当くださり、ボランティアの精神(こころ)というべきものを教えてくださいました。それは、「ハチドリの一滴」というお話の中で森の大火事を消さんと小さなくちばしに水を含ませ運び続けるハチドリが語った「私は私のできることをするだけ」との言葉に言い表されているとのこと。たとえ徒労に思えたとしても、ささやかながら自分のできることをとおして、私たちはこの世界に光を灯すことができるのでしょう。先生はまた、東日本大震災の際のご自身の被災者支援活動のご経験に触れながら、『聖書』がいかなる書物であるかをお話しくださいました。不安を抱えながら吹雪の中を被災地に向かう途上、先生の心の中に浮かんだのは『聖書』の中に記された物語。その物語によって、先生は勇気を与えられ、進むべき道を示されたとのことでした。『聖書』は、私たちに勇気と励ましを与えてくれる「物語の宝庫」であるとの見方を教えていただき幸いでした。引き続くアッセンブリ・アワーは、学生たちによるボランティア活動報告会として持たれました。彼(女)らは、社会貢献活動をとおして与えられた恵みを分かち合ってくださいました。ボランティア活動を経験して、他者や社会のために「じぶんのできること」があることを知った学生たちのなんと生き生きとしていること!ボランティア活動に携わることのできるよき機会が一人ひとりの若人に与えられますよう、祈り願います。(下田尾 治郎) 

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「読んでてよかった、聖書!」 日本基督教団新潟教会牧師 長倉望 先生 

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
ボランティア活動報告

<参加学生の感想>
感想1) 自分が危機的状況に陥った時に自分が幼いころからなじんでいたり、大きく心が打たれたものが思い起こされるのだろうと感じた。長倉先生の場合はそれが聖書であったが、そうでなくてもよいものに出合っていれば自分の心の支えにもなるのだろうと感じた。そういった本や物語を自分も見つけていきたい。大学では、いろいろな種類のボランティアがあり、多くの人が参加していることが分かった。ボランティアをとおして非日常を体験し、それが自分の成長につながっているのだと感じた。私も自分の将来のためにたくさん経験を積んでいきたいと思った。
感想2) 思い出すべき時に思い出される言葉や教えは本当にあると思います。実際私もそのような経験があり、その時に感じたのは、その言葉を聞いた時は、どういう意味か正直分からなかったり、深い意味では考えられなかったりしても、ふと何か課題に直面したり、自分にとって大きなことがあった時に、「あの時の言葉はそういうことか」と自分に重なる瞬間がありました。なので、言葉との出合い一つひとつが今の自分を支えてくれているのだなと今回のチャペル・アワーでの説教を聞いて改めて感じました。また、ボランティア活動報告の中で、ボランティアに対する向き合い方をお話しした場面がありましたが、自分のためと他人のためどちらかが大切なキーワードに感じました。私はまだ大学生になってからボランティアに参加したことはないですが、今回の発表を聞いて、自分にとってボランティアとはなんだろうと考えさせられました。