チャペルのひびき

人は変われるということ

チャペル・アワーは、片岡賢蔵先生(日本基督教団・東中通教会伝道師)が、『創世記32章』に記されたヤコブの物語を通して豊かなメッセージを届けてくださいました。ヤコブは故郷への帰還の途上、一人、夜の闇の中で自分自身と向き合います。それは、彼にとって、将来を不可能とするような自分自身の暗い過去と向き合うことでもありました。そんな闇のただ中で、突然、ヤコブと神さまとの格闘が始まったのです。神と闘うこととは、神の前に、自らの素顔(醜い自分自身を含めて)をさらけ出してゆくことを含みます。こんな自分にも未来(意義ある人生)が備えられているのかと問いつつ。そんなヤコブを神さまはしっかりと受け止め、最後には祝福を与えられたことが記されています。祝福とは、あなたの人生は必要とされているとの未来につながる約束の言葉。この祝福の光のもとで、ヤコブは新しい人として生まれ変わります。教会とは、神さまの前にありのままの自分自身をさらけ出すことがゆるされるところ。そのような私たちに神さまの祝福の言葉が届けられ、私たちが変えられてゆくところであることを、片岡先生は教えてくださいました。引き続くアッセンブリアワーは、ゼミボランティア活動(主濱ゼミ生、長坂ゼミ生、房ゼミ生による)の報告会、「keiwaHOPE」の説明の時として用いられました。コロナ禍においても、地域の方々に喜ばれる有意義な活動が、学生の皆さんの自発性(自主性)に基づき、積極的に行われたことを知り、心よりうれしく思います。ボランティア活動もまた、私たちを豊かに変えうる(新たな自分を見出しうる)機会であることを覚えていただけたらと思います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「神と闘い、自分に勝つ」  日本基督教団東中通教会伝道師 片岡賢蔵 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「ボランティア活動報告」

<参加学生の感想>
感想1) 片岡先生が最初の方に言った「自分を変えるのは不可能」という言葉にすごく感心しました。私も前から自分のコンプレックスを変えたいと思い、がんばって直していたけど直りきりませんでした。自分を変えるのはすごく難しいことで、大変なんだなと改めて実感し、完璧に自分を変えることは不可能なんだなと思いました。ですが、神に会うことで自分を変えられるということを聞いて、やはり神はすごいんだなと思いました。
感想2) 今回のアッセンブリ・アワーでの先輩方の発表で一番印象に残ったのは主濱ゼミの「コロナ禍でもできた!みんなでゼミボランティア」です。一般的なボランティアと違う点は、“コロナ禍である”という点です。コロナ禍の中であるからこそ、役に立てることがあるという視点がすてきだと思いました。特に、マスク作成とフードバンクしばたでの活動が印象に残りました。一時期深刻なマスク不足で政府がマスクに対する政策を打ち出すなどの混乱状態でしたが、「既製品が不足しているなら自分で作ればいい」という考えのもとで、私も高校時代に自分で作ってみた経験があります。発表の中で先輩方が苦戦したとおっしゃっていましたが、マスクを作ることは簡単ではありませんでした。私は“自分が使うため”に作りましたが、先輩方は苦労して作り上げたものを市役所に寄付したと聞いて、ボランティア活動を通して感じる人の温かさに触れられたような気がしました。