学長室だより

一期一会

春が近づいてきていることを思わせる日差しとなってきました。そのおかげで道路脇の雪の壁が次第に溶けて低くなってきました。今年は例年より一日早く、一昨日が立春でした。今日は最後の授業日です。

今年の元旦前後と成人の日の3連休の豪雪は例年の比ではありませんでした。1月11日の新発田市の積雪は130cmで35年ぶりの豪雪だったようです。ここ新発田・聖籠に住んで30年になりますが、一日で80cm積もったこともありましたが、それ以上だと直感したのは正しかったことが分かりました。

先週の金曜と土曜も風雪で休校になるかと心配しましたが、幸いに暴風雪警報も出ず、JR白新線も多少の遅れは出ましたが、平常どおり運行していました。チャペル・アッセンブリ・アワーも授業も、対面で行うことができました。いつもと変わらぬ大勢の学生たちの姿を見た時には、本当にうれしく愛おしく思いました。

2021.2.5学長ブログ

先週金曜日のチャペル・アッセンブリ・アワーを受講する学生たち

 

その時、ふと出てきたのが「一期一会」という茶道の心得の言葉です。これは千利休に由来する言葉のようですが、桜田門外の変で有名な井伊直弼の茶道書『茶湯一会集』によって広まったようです。毎回の授業も、その時しかない出会いがあるのです。

私は新約聖書の修辞学批評を専門にしていますが、たった一回のイギリス大学院でのゼミの授業がその後の私の歩む道を決めたのだと、その時は気づきませんでしたが、今から振り返ると思うのです。出会いが人の生涯を決めることがあります。授業での出会いを大切にしていきたいと思わされました。(山田 耕太)