学長室だより
北の大地から
美しい秋空の日々となりました。10日は各地で美しい中秋の名月を見ることができました。今、敬和学園大学の10人の学生たちは、デンマークのバァナゴップ・ホイスコーレで3週間の研修を受けています。
私は先週7日の教授会の翌日から3年ぶりの学会出張で、2泊3日で北海道札幌市に隣接する酪農学園大学に出かけてきました。台風一過の雲一つない透き通った晴天が3日続きました。酪農学園大学には10年以上前にキリスト教学校教育同盟総会で一度来たことがあります。
今回は日本新約学会の対面とオンラインの初めてのハイブリッド開催で、北海道では初めての学会開催でした。昨年から会長を仰せつかり、開会あいさつ、今年度から新たに加わった理事の模範発表も行い、初めてのシンポジウム開催後の閉会あいさつと、初めてづくしで例年にない出番の多い年になりました。ハイブリッドによる時間と空間(日本各地・ドイツ・アメリカ)の壁を越えた、実りの多い大会となりました。
近代デンマークの父グルントヴィは、「神を愛し、人を愛し、土を愛す」という三愛主義を唱え実践しました。酪農学園は、黒澤酉蔵(北海道開発の父、酪農の父、雪印乳業の創始者)により開設されました。その教育方針はデンマークの三愛主義です。酪農に限らず、現代の大学の地域貢献も「地域社会を愛する」という意味で三愛主義と変わらないことを北海道の原野を切り開いた街並みを見て思いました。(山田 耕太)