チャペルのひびき

子どもたちの命を輝かす業として

キリスト教の暦において、今は、主イエス・キリストのご降誕(到来)を待ち望む待降節(アドベント)に入っています。チャペル・アワーにおいて、大澤秀夫先生(前宗教部長)は、この季節の持つ意味をご説明くださると共に、来たらんとする未来より今を生きることの大切さを教えてくださいました。大人になるにつれて、未来に期待することが薄れてしまう私たちですが、わくわくしながら未来を心待ちにしつつ今を生きる子どもたちは、多くのことを教えてくれる存在でもあります。子どもたちにとってクリスマスはとびきり胸をときめかす季節ですが、特別なその時期を病院やその他の場所で過ごさなければならない子どもたちに本を贈るサンタプロジェクトをこの新発田の地で始められたのも大澤先生でした。大澤先生がこのプロジェクトを始めるにあたってのきっかけとなったのは、アメリカでのご体験を語られたチャペル・アッセンブリ・アワーでの山﨑由紀先生のお話し。アッセンブリ・アワーでは、由紀先生が改めてそのお話のエッセンスを伝えてくださいました。クリスマスの季節は、神さまからの贈りものとしてのイエス・キリストを心に覚えての「贈る季節」(a giving season)であることを心にとどめることができました。また、このプロジェクトをとおしてプレゼントされた本が、短い生涯を終えて天に召された幼子の両親にとっては、その子が生きた証ともなっているということも、由紀先生は教えてくださいました。いろいろな意味で試練に直面しているこのプロジェクトが、子どもたちの命を輝かす業として末永く守られるよう心から祈ります。(下田尾 治郎) 

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「光を灯す」 前宗教部長 大澤秀夫 先生

Ⅱ. アッセンブリ・アワー
   サンタプロジェクトしばた活動報告

<参加学生の感想>
感想1) 過去から未来を捉えるとマイナスな思考に陥ってしまう。しかし、現在から未来を捉えると期待や希望が生まれる。今、クリスマスを迎えるアドベントという期間であり、それは未来にポジティブな思考を持つきっかけになるなと、大澤先生のお話を聞いて考えることができた。自分の足元を照らすことで、誰かのためになり、救うことができるという言葉がとても印象的だった。大きな問題を解決することも重要だが、それよりも自分が今、直面している問題に目を向け解決することが、自分や他人の人のためになり希望となるのだと考えることができた。サンタプロジェクトが、今、困難を抱えている子どもたちに寄り添い、一緒に立ち上がる支えの一部になるのだなと思った。Christmas is a giving seasonという文からクリスマスはプレゼントをもらうだけの季節ではなく、あげる季節というアメリカの考え方がとてもすてきだなと思った。またこの贈り物を贈ることは病気の子どもたちだけでなく、その子どもの親たちの支えにもなることがとてもすてきだなと思った。私も今日、子どものサンタになりにいこうと思う。
感想2) サンタプロジェクトの始まりや歴史など、たくさんのことを学びました。敬和学園大学のチャペル・アワーの授業から始まり、今では多くの地域で独自の活動を展開していると聞き、改めてとてもすばらしい活動だと思いました。そして、地域の書店は、地域の方々との交流、ふれあいの場であり、もし地域から書店が減ってしまったら、交流がなくなってしまう、だが、今はインターネットで本を買う時代だとおっしゃっていて、考えさせられました。私もよくインターネットで本を読んだりするのですが、この現状を知り、今後はインターネットで本を読むのは控え、できるだけ本屋で本を買って読むことを意識したいと思います。