チャペルのひびき
サンタ・プロジェクトのこころ
チャペル・アワーは、山﨑由紀先生(英語文化コミュニケーション学科教授)がメッセージをご担当くださいました。ご自身のご留学でのご経験をチャペルにおいてお話しくださったことがきっかけとなって、当時の宗教部長であられた大澤秀夫先生によって始められ、現在は全国に広がりつつあるサンタ・プロジェクトの活動について、クリスマスの意義に触れつつ、お話しくださいました。そのプロジェクトは、クリスマスの時期を病院等の施設で過ごさなければならない子供たちに本を贈るという活動ですが、その際、大切なのは、贈る側の心の状態よりも、贈られた側の喜びであることを教えてくださいました。クリスマスとは、神さまが大切な独り子であられるイエスさまを、この世界、また私たち一人ひとりに与えてくださったできごと。神さまも、ご自身の気持ち(そこには御子を十字架に渡されるという悲しみや痛みが含まれます)よりも、私たちの喜び(救い)を第一に考えてくださった(くださっている)に違いありません。引き続くアッセンブリ・アワーは、本学において、サンタ・プロジェクトを担ってくださっている学生さんたちによる活動紹介の時として用いられました。その発表を聞いて、多くの人が、自分もそのプロジェクトに参加してみたいと思ったことでしょう。松本におられる大澤先生がオンラインで参加してくださったこともうれしいサプライズでした。(下田尾 治郎)
Ⅰ.チャペル・アワー
説教 「心を贈る季節〜Christmas is a Giving Season〜」 教授 山﨑由紀 先生
Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 サンタ・プロジェクト活動報告 サンタ・プロジェクト・しばた
<参加学生の感想>
感想1) 山﨑先生のお話では、「人のために働くことは自己満足なのか」という問いに対して、私は自己満足するためと人のためは違うと思いました。また、自分が幸せになってほしいと思った人が幸せであるということはとてもすてきなことで、それを通して自分自身も幸せな気持ちになると感じました。相手の痛みは理解できないので、その分相手のために自分ができることを見つけて、行動に移すことが大切であると感じました。
感想2) 今日のお話を聞いて、聖書にイエスの名をかたって悪霊を追い出している者がいるからやめさせようとした弟子に、いいことをしているのだからやめさせるべきではない、とイエスが言ったというエピソードがあることを知りました。自分たちの味方か、そうではないかは関係なく、いいことをしている人は全員報いを受けるべきという考え方にとても納得できました。
感想3) イエスの言葉のとおり、一番大切なのは、どのような思いで人助けをされたかではなく、その人が助かることができたかだと思います。たとえ違う目的があったり、自分のためのボランティアであっても、行うことが大切なのだと思います。クリスチャンの方とは違う考え方かもしれませんが、人が善行を働くのは、幸せになるためだと思います。もしくは自分が安心したり、いい気持ちになるから、人は他人を助けるのだと感じます。徳を積むためとか、天国へ行くためとか、難しい理由は必要ではないのだと思います。そうしたいから、そうすると気分がよいから、そのような単純な理由で動く人も大勢いるはずです。情けは人の為ならずと言いますが、人と人はつながっていて、誰かを助けることと自分が幸せになることは、同じようにつながっているのだと考えました。
感想4) ボランティアとは何か、少し考えてみる機会になった。私の中にはただ相手のために何か力になれることがあれば、という気持ちだけがあると感じていたが、気がついていないだけで結局自己満足だったのかもしれないと考え、ボランティアは自分のためにあるものなのだろうか?という疑問も生まれた。しかしそれでよい、という考えを持つことが大切ということを学び、たとえそこに自己満足があったとしても、その行動で救われる人がいるならそれでよい。この考えをこの先も忘れず、これからもさまざまなボランティア活動へ積極的に参加し、思いやり、助け合いの心を届けられればと思う。
感想5) サンタ・プロジェクトの話を聞いて、誰かのために何かをするということのすばらしさを改めて知った。また、アメリカの「Christmas is a Giving Season」という言葉が強く印象に残った。…見返りを求めず、人のために働くことはすてきなことだと思った。その気持ちや行動は、自分にとっての力となる。誰かに何かをすることは、間接的に自分もその人に何かをもらうことになる。とてもよい考えだと思った。