学長室だより
2024年度もありがとうございました
今年度もこのブログや敬和学園大学のホームページをお読みくださり、応援くださいましてありがとうございました。時折お寄せいただくお言葉に励まされてきました。
今年に入って学生たちは学びの集大成を発表する機会を持ってきました。1月下旬の教職課程報告会に続いて、共生社会学科のソーシャルワーク・コースとソーシャルビジネス・コースの実習報告会、英語文化コミュニケーション学科と国際文化学科の卒業論文発表会、情報メディア・コースの学生制作映像の視聴会、英語教育コースの児童英語教育ディプロマ発表会、新発田市主催の「まちづくりドラフト会議 for Youth」での発表、学長裁量費を使って実施した地域実践活動報告会などがありました。
共生社会学科の実習報告会では、教室で学んだ理論を実践に移した際の効果や課題そして失敗も報告され、それをどう改善したらよいかをご指導いただきながら考えるというPDCAが回っていることがよく分かりました。一人ひとり異なる個性を持つ人間を相手にした仕事であるからこそやりがいがあり、また配慮や思いやりが必要であることを学生たちが理解した様子が伝わり、今後社会福祉士としてよい仕事をしてほしいと切に願いました。当日は受け入れ先の施設や団体の方々からも報告会を聞いていただき、適切なコメントを頂戴しました。心より御礼申し上げます。

共生社会学科の実習報告会を開催しました
卒業論文や卒業制作(映像作品)の発表ではテーマは異なるものの、現在と過去を往還しながら捉えたテーマを深掘りし、現代の課題への問題提起や対応などを提示しているものが多かったように思います。学びはただの暗記ではない。成果物を完成させることを通して、学びとは自分で考えること、何かを創造すること、そのために資料に当たったりインタビューをするなどして調査し事実、真実をつかむことの重要性が実感できたのではないかと思います。
地域実践活動は、新発田市の魅力を伝える雑誌制作、マイノリティに視点をおいた多文化理解活動、イザベラ・バードの旅行記を手掛かりにした追体験・再創造・再発信の旅、子どもの権利に関するワークショップ、農福連携による味噌づくりと粟島特産品の商品化、佐渡と朝鮮人労働の関係をテーマとした映像制作活動など多種多様でした。大学での学びを実践する中で、地域の役に立つ取り組みが生まれていることも、学生たちの成長を見ることができたことも喜びでした。当日はお忙しい中、新発田市みらい創造課の担当者さまからご臨席を賜り、一つひとつの活動について的を射た貴重なご助言をいただき、本当にありがたく思いました。

サービスラーニング活動報告会はイクネスしばたで開催しました
学生活動の中には、賞を受賞するものも増えてきました。自分たちの学びの成果が学外でも評価されることは大きな励みとなったことと思います。一人で学んだのではない、多くの方々が学びに関わってくださったこと、大学を支えておられることを学生たちには胸に刻んでほしいと思います。
3月19日には第31回目の卒業式を挙行しました。学び舎を巣立つ学生たちの晴れやかな表情を見るとうれしく、また感謝の思いが込み上げてきました。それぞれが学業や地域活動、サークル活動に取り組み、達成感を得たと思います。表彰された学生の中にはイスラエルのガザへの侵攻以来、ガザ支援の募金活動やイスラエル・パレスチナ問題をよりよく理解するためのセミナー開催に尽力し、卒業論文でもこの問題に取り組んだ学生がいました。制作した映像作品が「東京ビデオフェスティバル2025」でアワードを受賞した学生がいました。4年間バドミントン部で男子と一緒に厳しい練習に耐え、全国学生バドミントン選手権大会で3位に入賞した学生は精悍な印象でした。身体に障害のある友人を4年間私生活と大学生活の両面で支え続けた学生もいました。教師である私たちにできないことを、よくぞしてくださったと思います。敬和教育が何らかの役に立つことができていれば幸いです。今年卒業された全ての学生さんに神さまの祝福が豊かにあり、その人生に幸多かれと祈ります。(金山 愛子)

卒業式のあと、資格取得に励んだ学生へ金山学長より表彰がされました