学長室だより

日中友好「朱鷺杯」受賞おめでとう!

6月11日の「朱鷺杯」中日友好大学生プレゼンテーションコンテストで、見事一等賞、優秀賞を受賞した学生たちが報告に来てくれました。同コンテストは中国駐新潟総領事館主催の日中友好条約締結45周年の記念行事の1つで、東北3県と新潟の14チームが参加したそうです。

受賞した学生の皆さんが報告にきてくれました

受賞した学生の皆さんが報告にきてくれました


 

一等賞を受賞したチームのテーマは「中国の朱鷺と環境整備」で、佐渡での保護活動にゼミで参加し、両国の保護活動を比較し、文化的な違いを反映した保護のありようや野生動物と人間が共存できる環境作りについて研究してきた成果を発表しました。日本産のトキは絶滅しましたが、中国から寄贈されたトキの繁殖に成功し、今では約480羽のトキが日本の空を舞っているそうです。それには中国からの援助と中国をモデルとした取り組みがありました。中国でも絶滅したとされていたトキが1981年に発見され、人工ふ化に成功し、世界で初めて野生復帰したとのこと。佐渡では30年以上にわたって中国の協力を得ており、トキは日中友好のシンボルとなっています。2003年にキンが死んで国産のトキがいなくなったことを寂しく思ったものです。しかし学生たちの話を聞いて、トキは国境など気にしないことを思い、絶滅したことですてきな交流が生まれたことを知り、ちょっと恥ずかしくなりました。共通の目的のために、グローバルに協力できる尊さを感じます。

優秀賞を受賞したチームは、「日中文化の花事情」をテーマに雲南省と新発田市を比較するキュートで鮮やかなプレゼンテーションをしたようです。雲南省は標高差の大きさを特徴とした植物、動物、鉱物などの資源豊かな地で、花のオークションでの売上高は中国限定のギネス記録を保持しているそうです。新潟では食用菊の「かきのもと」が有名ですが、雲南省ではエディブルフラワーとして人気の花の生産や料理の提案が盛んなことに目をつけ、新発田に雲南省の花料理を紹介して、雲南省には新発田市の花あやめをあしらったぼんぼりを贈ることを提案したそうです。花文化をモチーフとしたまちづくりと国際親善という若者らしい視点が新鮮でした。

両チームには中国人留学生も参加しており、彼らからいろいろ教えてもらったそうです。こうして留学生と日本人学生が共に学び心を通わせることが、私にとっては一番うれしいことです。9月には発表者6名が中国交流訪問に招待いただいているとのこと。大学生を中心とした民間レベルでの友情と協力の輪を広げ、平和の礎を築く時となることを願っています。さらにこのようなサービスラーニング活動を通して、隔たりを作らずに活躍できる人材を多く輩出できるよう望んでいます。(金山 愛子)