学長室だより
2025年度後期入学式式辞(金山愛子学長)

10月2日に後期入学式を行いました
聖書 マタイによる福音書22章36-39節
「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。」イエスは言われた。
「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』」
敬和学園大学ご入学おめでとうございます。皆さんを心から歓迎します。皆さんは、日本語の勉強をがんばって日本への留学のチャンスをつかみました。みんなが留学できるわけではありません。この4年間を大切に過ごしてください。
敬和学園大学はキリスト教の大学です。皆さん一人ひとりを神さまに愛された人として大切にします。「敬和」という名前は先ほど読まれた聖書からとられています。神を愛する「敬」(Respect your God.)と人を愛する「和」(Love your neighbor.)を意味します。皆さんが来た大学は「人権、共生、平和」を大切にする大学です。勉強をすることは大切ですが、人間としての成長も大切になります。困っている人を進んで助けられる人、人の嫌がる仕事も引き受けられる人、自分がやってほしいと思うことを人にできる人になってほしいと思います。私は今、一人の学生を思い浮かべています。皆さんを空港に出迎え、アパートまで一緒に行き、買い物を手伝い、初めての日本の生活をスタートできるように手伝ってくれた学生です。先日「ありがとう」とお礼を言ったら、「いえいえ、何でもありません」と答えてくれました。彼は、イベントの時も、進んで重たい椅子を片付けたりしてくれる人です。皆さんも、1年後、2年後に敬和に入って来る留学生にとって、よいロールモデルになってほしいと思います。
皆さんは、どうして日本で勉強したいと思いましたか?目標や夢は何ですか?日本でIT技術について学びたい、日本の文化を学びたい、日本で仕事がしたい、学んだことを国に持ち帰って生かしたい、自分の国と日本をつなぐ懸け橋になりたいなどいろいろあると思います。自分の夢をかなえるために、まずは日本語を一生懸命勉強してください。そして友だちを作ってください。日本人の学生とも仲良くなってください。私たち教員には留学をした経験のある者が大勢いますが、皆、外国で多くの人に助けてもらいました。困った時には、遠慮なく助けを求めてください。
歴史的に日本は、中国から多くを学んできました。しかし戦時中、日本は中国の人々に対してひどいことをしました。そのことを私たちは深く反省しなければなりません。今年で戦後80年になりますが、日本は原爆を落とされた戦争被害者であるだけでなく、加害者であったことをきちんと理解し伝えなければいけないという機運が高まっています。本当の平和をつくるには、歴史を正しく理解し、深い反省と相手へのリスペクトをもち、二度と戦争をしないという強い意志をもたなければなりません。中国と日本は似ている点も多くありますが、言葉も考え方も文化も習慣も違います。お互いに少しの勇気と広い心をもつことでお互いのことを分かり合い、受け入れることができます。留学というこのチャンスを未来のためにも使ってください。
皆さんは飛行機に乗って日本にやってきました。ピーチアビエーションという航空会社の社長は、平和をつくるために安いお金で飛行機を飛ばしているといいます。世界が平和になるためには、皆さんのように自分の国を出て外国へ行き、異なる文化の中で生活した経験のある人が増えることがとても大切だと考えたからです。そのために安いお金で飛行機に乗れるようにしたそうです。敬和で学んだ皆さんが、やがて平和をつくる人になることを願っています。
今日から敬和学園大学の学生としての皆さんの生活が始まります。真実を求めて学び、よく話して学生生活を楽しみ、地域の活動にも積極的に参加してください。敬和学園大学での学びが皆さんにとって実り豊かなものとなることを願っています。ご入学おめでとう。
2025年10月2日
敬和学園大学長 金山愛子










