学長室だより

オレンジ会と地域連携の規模

辞令を受けた直後、連れて行かれたのが新発田建設でした。当時オレンジ会会長であられた、故渡邊幸二郎新発田建設会長に引き合わされたのです。初対面でしたが、温厚な方で、筋の通った生き方をされてきた人だという印象を持ちました。自ら新発田カトリック教会の信徒であると自己紹介されましたが、人間的な大きさや誠実さを感じました。その印象は、揺るがないまま今日に至っています。オレンジ会が結成された経緯について、丁寧に説明して下さったのです。新発田市と聖籠町の招致によって現在の場所に建てられた敬和学園大学ですが、校舎を建てたのが渡邊会長であり、また大学が設立された当時、初代学長の音頭で、関係者がそろってアイオワ州オレンジシティーにあるノースウエスタンカレッジを訪問し、大学間交流協定を締結したというのです。新発田市もオレンジシティーと姉妹都市の協定を結んだことも教えて下さいました。オレンジ会の名前がオレンジシティー訪問に由来し、オレンジ会には新発田市長と聖籠町長が顧問に名を連ね、地元企業のトップの方々が数多くオレンジ会会員として大学を支えておられるというのです。びっくりしました。前任校ではありえない地域連携の規模で、地元との深い繋がりがある大学であることを、この時はじめて知らされたのです。
そして敬愛するこの渡邊幸二郎会長から、歴代の学長と同じようにロータリークラブに入会して下さい、と勧められたのです。(鈴木 佳秀)